第117話 妻達の葛藤

緊急会議


現在 カチヤ・ヘインチェ・エリーザベトの3名は緊急会議を行っている。


ランナルは4人の王女姉妹を相手にしている・・・・微妙な時間を利用して。


「カチヤさん・・・・私達ランナルさんの妻なんですよね?どうなっちゃうんですか?」


「ヘインチェさん、貴女も貴族の子女ですよね?それならわかると思いますが・・・・堪えるしか。ただ、こうなる事を見越していたので、先にランナル様と夫婦になっておきましたから・・・・あとは、誰が一番先に妊娠するかですよ?」


「何!子を先に授かればどうなるのだ?」


「エリーザベトさん・・・正確に言えば、最初の男子ですわ。」


この後カチヤが2人い説明する形で現状を説明していった・・・・



かいつまんでいくと


貴族・・・・男爵以上は、子に後を継がす事ができるので、跡継ぎは重要。


この国では・・・恐らく他国もだが、正妻、側室共に子の優劣はない。あるのは、妻の親の、孫に対する扱い。


例えば王女が子を成せば、基本その子は王族になってしまう。次男以降がいればその子に爵位を引き継がす事も可能。


なので、王女より先に男子を設けておけば、それだけで安泰なのである。


「あ・・・・安心しましたあ・・・・じゃあ今後はランナルさんと沢山頑張らないと!」


「ええ・・・私も張り切りますわ。」


「む!体力なら負けんぞ!」


・・・・

・・・

・・



一方ランナルは・・・・


本日4人を相手にしているのに、さらに全員もう一度ずつ相手をさせられ・・・・


干からびていた。


「お姉様、やりすぎですわ。」


「あらごめんなさいね、フェリーネ・・・・ですが、上手く行きましたね。この男はフェリーネに目が行っていて、上手く私に対する警戒が薄れていますから。」


「ええ・・・・どうなるかと思いましたが、上手くいって良かったですわ。」


「ありがとう・・・フェリーネにリーサンネ、ローシェ。貴女方は初めてだったのでしょう?」


アルデホンダ王女が何やら言ってる・・・・何話してるんだ?


「それはそれですお姉様。私はランナル様と結ばれるのは、命令とはいえ・・・嬉しかったのですわ。」


リーサンネが何か意味深な事を言っている気が・・・・


「私もですわ。結局この世界、一番強いのは”運”ですから。ランナル様は今まで見てきた中で、一番の運の持ち主・・・・ランナル様、愛してます♪」


あれはローシェ?


ランナルはその場に居ながら聞き流してしまっていた・・・・


可也重大な話だったのだが・・・・


こうして第一次ラーテート危機は回避された。


え?何それ?

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