第115話 アルデホンダ王女とヤンティーネ王妃

事の始まりは、アルデホンダ王女が呪われた事に端を発するらしい。


らしいと言うのは、呪った淫魔は俺が仕留めたから、真実が分からなくなったからなのだが・・・・


ま、そもそも王女が何故呪われたのか、それが問題と思うのだが・・・・


実はラーテート王国、最近まで隣国と戦争をしていたらしい。


知らなかったぞ?


尤も俺達のいるローテートとは王都を挟んで正反対の国らしく、ぶっちゃけ俺らにはかかわりが無いらしい。


だが、この隣国との戦いにおいて、アルデホンダ王女の夫は、国境付近の防衛中に・・・指揮官だったらしいが、魔法で狙われ、重傷を負ったらしい。


一度城へ帰還したのだが・・・


どうやらこの時、淫魔の呪いを受けていたようで、負傷に気を取られ、呪いの事実に気が付かないままの帰還。

そして・・・・どうやら真っ先に妻であるアルデホンダ王女が・・・王女でいいのか?降嫁した王女って何て言うんだ?

まあ知らんから王女でいいか。


その時、淫魔が突然この王女の夫・・・・この夫にとりついていたようだが、居合わせた大臣やら王女に、呪いを与えたようだ。


驚いた大臣らは、王女を王女の自室に避難、隔離させたのだが・・・・


夫は淫魔によって無理やり生かされており、この時死亡したようだ。


で・・・・何とか王女は安全に・・・・とはいかず、よりにもよって成人していた他の王女3姉妹が王女の元に来ており、この時呪いを受けたようだ。


最初は知らなかったようで、すぐに3姉妹は城を離れ、所属しているギルドへ向かったようだが・・・・


どうやらギルドで呪いを受けているのが発覚。


何とか症状を抑え・・・・ギルド内では何とか結界により症状が出なくなるまで抑え込んだが・・・・


王都の預言者によれば、近い内に呪いに打ち勝つ英雄が現れるとの事で、その英雄に身を任せば呪いから解放されるであろうと言う話になり・・・その時俺がやって来たらしい。



よく分からん。


結局その後、淫魔は頻繁にアルデホンダ王女の下で何かをしていたようで・・・・


あ、最初に呪われた他の大臣は、皆淫魔の影響で、場内で見かけた侍女どもを片っ端から犯し始めたらしく、呪いの事が分からない時だったので、王様は大臣ら呪われた男を全員問答無用で首チョンパにしたようだ。


幸い・・・犯された侍女に呪いの影響はなかったようで・・・・今はどうしてるか知らんが、まあ俺には関係ない・・・・女で呪われたのは、結局4人。


で、本当は何をしたかったのかは・・・・わからずじまい。


たまたま通りがかった淫魔に乗っ取られたのか、隣国の策略だったのか。


「という訳で、ランナル男爵には感謝なのですよ。娘を解呪していただいただけでなく、淫魔を仕留めて下さって。」


王妃様の感謝の言葉が伝えられる。


あ・・・だからか、この、王女様が皆美人なのは。こんな母親から生まれたら、そりゃあ美人に生まれるわな。


王族ってだから美男美女ばかりになるんだろう。

格差を感じるぜ!


で・・・アルデホンダ王女も、俺に感謝を・・・・


・・・というか意識が無いのに無理やり・・・いいのか?いや・・・俺は記憶のかなたに追いやっていたのだが・・・あれから4姉妹に蹂躙されたのだった・・・・


「あの・・・年上は駄目ですか?しかもバツイチ・・・・」


あ?何言ってるんだこの王女?


そもそも・・・エリーザベトは年上なんだ・・・歳上かどうかは関係ない。それと、バツイチ?それも関係ないだろう。だが・・・・



「だが断る!」


「「「「「「え?」」」」」」


えっと・・・・ギルドにいた3姉妹と、カチヤ達三人の妻が一斉に疑問の様子だ。


え?


「ランナル様・・・・姉も貰って下さい。夫に先立たれ、独り身で常にさみしい夜を過ごしているのですよ?」


フェリーネ王女。それって俺が貰う必要あるのか?


「誰か別の男を探せばいいじゃないか!何で俺なんだ!」


「だってその・・・・あんなに激しく求めて下さって・・・今更なのでしょうか?しかも意識のない私を好き勝手?」


「いやそれは違うだろ・・・ええとアルデホンダ王女だっけ?あれはあくまで解呪・・・・」


「別にあそこまでする必要はなかったのですよ?口付けだけでも・・・」


俺は思わずフェリーネ王女を見る。あ、余所見やしやがった・・・・騙された?


「だって・・・・ああしないと英雄様は、私達と関係を持って下さらないじゃありませんか!」


「「「そうです!」」」


4姉妹に逆切れされた・・・・ 

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