第64話 討伐完了?

「耳がああ!」


「なんじゃこりゃあ!」


「誰だよ!」


「俺だよ!」


「「「「えっ?」」」」


「それより、デーモン殆ど仕留めたから、残りはチャチャッとやってくれよ!俺は腹が減ったから何か食うぞ!」


俺は腹が減った・・・・すさまじく減るんだよ、あの技?使うと。


「後は任せろ!おい!動ける奴らは掃討しろ!」


エリーザベトさんが大声で命令している。


やっと聞こえるようになったのか・・・・冒険者共が立ち上がり、動き始める。


「うわ・・・・ほぼ全滅じゃねえか?どうやったんだ?」


「すげえ・・・・デーモンを数十体纏めて血祭とか・・・・」


どうでもいいからはよお行けや!


「ランナルさん、芋まだありますよ?」


ああ・・・・何だか変な気分だ・・・・目の前に・・・・美味しそうな唇が・・・・


「口移しでくれ・・・・」


俺は何故かものすごく阿呆な事を言ってしまった・・・・


「え?口移しですか?何処か・・・・先ほどの影響でしょうか・・・・?」


まじめなカチヤさん、悩みつつ芋を咀嚼しながら・・・・俺に口移しでくれる・・・・


思わず口を吸ってしまう。


!?

驚くカチヤさんだが・・・・そのまま・・・・


移し終わると・・・・顔を真っ赤にしながらもじもじと。


・・・・俺はぼーっとしながら食べる・・・・


「ちょ・・・・ちょっと何してるんですか!」


ヘインチェちゃんが慌ててこちらに来る。


「何か様子がおかしいのですよ?」


「え?あれ?何だか目が虚ろだね?回復魔法する?」


「する・・・・口移しでしてくれ・・・・」


「え?」



ヘインチェちゃんが反応する前に唇を頂く。


「ん?んんん!!!!!」


バタつくヘインチェちゃん。でもちゃっかり回復魔法をしてくれる。


終わると離れて・・・・


「どどどうしたんですか?」


ヘインチェちゃんが顔を真っ赤にしている。


様子を見に来たエリーザベトさん。


「何やってるんだ?」


「エリザちゃん!何だかランナルさんの様子が変なんだよ?」


「うん?・・・・目がおかしいな・・・・どれ・・・」

エリーザベトさんが俺に顔を近づけてくる。


真っ赤な唇が魅力的・・・・


俺は・・・・エリーザベトさんを抱きしめ、唇をもらう。


「ん?んんん!んんんんんん!!!!」


咄嗟の事に反応できないエリーザベトさん。


暫くして・・・・


ほっぺに紅葉マークができました・・・・


「何だか変だぞ?今までこんな事はしなかったじゃないか?何故突然?」


「もももしかして・・・・状態異常に掛かってませんか?」


「いい女・・・・ふへへ・・・・」


うへ・・・・目がまわるう・・・・


・・・・

・・・

・・



「これでどうでしょう?多分いいと思うんですけど・・・・」


「・・・・大丈夫そうだな・・・・先ほどまで虚ろだった目が・・・・問題なさそうだ。」


「何が起こったんでしょう?」


「デーモンの能力に、状態異常を引き起こす攻撃がある。それにやられたんじゃないか?本来かなり強力だからな・・・・真面に掛かっていれば、あれでは済まなかったはずだが・・・・確かランナルには、耐性があっただろう?だからあの程度で済んだんじゃないか?」


「あの程度って?」

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