今朝みた夢の話
日音
今朝みた夢の話 その1
2月1日
十数人の男女が体を地面に這わすように進んでいる。そこは花畑だ。何かから逃げているのだろうか。逃げるために進んでいるのだろうか。夢が無意識の欲望なのであれば花畑はゴールではないのか。しかし彼らは花畑を通ってどこかへ向かおうとしている。誰かに見つかることを恐れながら身を低くして花畑の上を通る。花畑の中ではない。花畑の上を通っている。その中で一組の男女が先頭を行く。柵が見える。二人は柵にたどり着く。女が振り返る。数メートル後ろ、違う女が行ってと叫ぶ。声を出したからには見つかるのも時間の問題だ。柵に到達した二人は足をかけ超える。ハシゴのような柵はまるで罠のように、いかにも登ってくださいと言わんばかりの見掛けをしている。二人は安易に登り超えて外の世界へと行く。後ろに残してきた罪人たちの希望を背負い振り返らず外の地に足を着ける。
降り立った二人はまず上の服を脱ぐ、大げさなくらい分かりやすい横縞模様の服は目立ちすぎる。腰にくくりつけて周りを見渡す。海の見えるその町は色鮮やかだった。二人のいる場所は市場のようなところでとても賑わっている。文字通り目を輝かせて二人は並んで歩く。二つも目があるのに同じ方向しか向けないのが残念なくらいだった。歩いて行くとそこには海が見えた。水色の澄んだ海は空を映しているようだった。以前いたところとあまりにも世界が違うので二人は何のために出てきたのかを忘れてしまった。いや、忘れようとした。二人で新しく人生をやり直そうと思った。具体的な会話はなかったけれど二人はそう決めていた。
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