第9ー5話 大和領防衛戦
白陸領の全ての都市を無視して大和領へ駆けつけた虎白率いる5万もの白王隊は桜火の城へと殺到する冥府軍を蹴散らしていた。
城は援軍の到着に歓喜する大和軍で湧いていた。
桜火は形勢逆転の機会を逃す事なく、城門を開くと軍太に攻撃を開始させた。
城内外からの挟撃で苦戦する冥府軍は次々に倒れていく。
すると天上門を越えて遂にハデスと息子のペデスが参戦した。
白王隊の兵士が誰にも触られていないのに首吊にでもされているかの様に浮き上がって苦しそうにしている。
虎白は直ぐにハデスに気がつくと時間を停止させて近づいた。
「くっ・・・魔力が強すぎてこれ以上時間を止められねえ・・・」
斬れる距離にまではやはり近づけず、時間が動き始めた。
突如目の前に現れた虎白を見ると「降伏せよ」と低い声で話していた。
長い鎌を虎白に向けているが、虎白は聞く耳を持たない。
ハデスは言った。
「我は敵じゃない。 共に天上界を滅ぼすぞ。」
「また言ってんのか。 攻め込んできておいてよく言うな。」
「ゼウスさえ殺せば我もそなたも解放されるぞ。 戦のない天上界を目指しているのだろ?」
ハデスとしては虎白を味方につける事ができればゼウスのいる王都まで簡単に進む事ができる。
ここで虎白と白王隊との戦いが長引けば犠牲者は増える一方だった。
虎白はハデスの鎌と刀を交えて睨みつけていた。
「ゼウスが死んでもお前が次のゼウスになるだけだろ。」
「ならそなたが天上界を率いるのだな?」
「ゼウスが天王で大人しくして、俺が仲間と領地を治める。」
ゼウスは女を求めて虎白に迫るが統治の邪魔はしてこなかった。
実際に北側領土もアルデンが手中に収めつつあり、西もアレクサンドロスがいる。
アレクサンドロスはゼウスへの忠誠心があった。
女を求めるだけの無能な天王かもしれないが、ゼウスが玉座に座っているからこそアレクサンドロスは虎白に協力したようなものだ。
それを邪魔しているのはハデスと魔族達だ。
虎白が実現しかけた戦争のない天上界を1日にして戦場に変えた。
「そなたは本当に戦のない天上界を作れると思っているのか?」
「お前らが邪魔しなければな。」
「邪魔だと。 我は弟の首さえあればいい。 だから弟を殺す手伝いをしろ。」
ハデスが執着する弟の首。
それには虎白も気になる事があった。
三兄弟の長男であるハデスが冥府の統治を1柱だけで行っている。
弟2柱は天上界の統治をしている。
まるでハデスが冥府に追いやられたかの様だと。
「お前とゼウスとの間に何があったのか知らねえが俺らまで巻き込むな。」
「バカが・・・鞍馬あああああ!!!!!! 何故わからないのだ!!!」
激昂するハデスは大きな鎌を振り抜いた。
そして背後から爆走するハデスの戦車隊が白王隊を襲った。
冥王ハデスの戦車隊はその速度を持って白王隊と互角に渡り合った。
落馬した戦車兵はまるで歯が立たない。
車輪にも刃がついているハデスの戦車隊は歩兵で構成されている白王隊を苦戦させた。
その光景を城から見ている桜火は次に何をするべきなのか冷静に見ていた。
「虎白様・・・」
「桜火様。 次はどういたしますか?」
「うん・・・」
時に桜火は悩んでいた。
虎白がもしここで命を落としたらどうなるのかと。
兄妹同然に育った皆の屍を越えてここに立っているのに。
自分はエリュシオンの皇帝の血族。
天上界に歓迎されるはずもない。
それどころか自分の首を狙いに来る存在すらいるだろう。
だが今、大和国を持ち国主とされているのは誰のおかげか。
「死なせられない。」
「は?」
傍らの家来が不思議そうに桜火を見ると茶色の髪の毛を風になびかせてピンク色の瞳からは涙が溢れていた。
桜火は腰に差す刀を抜くとスタスタと城を出ようとしていた。
家臣が呼び止めると「全軍を持って白王隊を援護する他あるまいだろ!」と声を上げると軍太が戦う前線へと向かった。
しかしこの時桜火は一瞬悩んだのだ。
虎白を殺してみるという選択肢を。
兄妹の敵討ちをする機会が今なのかとも考えていた事は確かだった。
だが、賢い桜火はその敵討ちの後に自分の細い体に食い込む無数の刃の音と激痛、そして睨みつける宰相の形相が浮かび我に返った。
「みんなごめんね。 私は虎白様を信じるよ。 バカな事考えてしまった。」
「桜火様だー!!!」
「全軍私と軍太に続けー!!!」
『おおおおおおおおおー!!!!!!!!』
桜火と大和軍が奮起した事で天上門の戦いは一進一退の激戦から天上軍有利になりつつあったが、虎白がハデスと息子のペデスを退ける事ができるのかにかかっていた。
天上門で激戦が行われる中で天上界は戦況を打開し始めていた。
竹子の第1軍はヴァルの魔力を前に戦意喪失しかけたが竹子の激励と援軍の到着で士気が回復していた。
そしてその援軍こそが呂玲と清涼騎馬隊だった。
第1軍本陣で戦況を見つめる竹子は時より馬を駆けさせて部下を激励していたが今は冷静に地図を見ていた。
そこに陣幕を潜り入ってきたのが呂玲だった。
「援軍に来た。」
「呂玲さん。」
「力になる! どうするべきか教えてほしい。」
真面目な表情で話す呂玲を見て竹子はくすっと笑った。
「何がおかしい?」と尋ねられると「すみません」と返したが表情は変わらず笑っていた。
そこに甲斐が戻ってきた。
「あの魔族飛んで逃げやがったよ!!」と不機嫌そうだ。
すると竹子が立ち上がり笑顔から真剣な表情になり甲斐と呂玲に言った。
「贅沢ですよね本当に。」
「丞相。 一体さっきから何を?」
「いいえ。 白王隊の兵士や愛する夫の様に二刀流で戦えるのは贅沢だと申し上げているのです呂玲さん。 私は名刀と共に戦っているのです。 しかし今日は2本ですか。」
呂玲は何を言っているのかわからずに首をかしげていたが甲斐は高笑いすると愛馬にまたがって「早く来いよ呂玲」と言っていた。
竹子は強固な盾を持って前線に行く。
そして甲斐という名刀を持って反撃する。
名刀は一撃必殺。
自慢の盾で防いで相手を疲れさせた時に名刀を振り抜く事で一撃必殺となる。
だが今日は呂玲という名刀まで愛する夫から授けられたと考えると笑いが込み上げてきた。
竹子は呂玲に向かって「力をお借りします」と一礼すると地図を指差した。
「私の自慢は第1軍と白神隊の防御力の高さです。 そして甲斐と進覇隊の破壊力を持って敵を粉砕してきました。 今日は呂玲さんにも我が剣となっていただきます。」
「なるほどな。 確かに二刀流だ。」
「我軍の左右に展開してくだい。 進覇と清涼の剣。」
「承ったぞ丞相!!」
呂玲はニヤリと笑うと乗馬する甲斐に「いい丞相だな」と言うと自慢げに髪をかきあげて「あったりまえさ!!」と高笑いしていた。
そして甲斐は第1軍右に進み呂玲は左に進んだ。
呂玲は考えていた。
丞相はおしとやかだが戦況を確かに理解して部隊を動かしている。
そして宰相と言われる傑物達は誰もが自分に匹敵する武人ときた。
長年父上の元で鍛え上げた武技と互角に渡り合い、周瑜や諸葛亮の如き知略すら兼ね備えているのか。
我が父でも及ばぬ訳だ。
私はこの白陸で新しい自分を見つけたいと考えた。
宰相サラは自分に好意を示している。
とんだバカじゃなければわかる事だ。
毎日会いに来ては聞いた事もない言葉を散々話すと頬を赤くして笑顔で帰っていく。
可愛らしさすら感じてしまい、また会いに来てくれと心で願っていた。
変わっているのだな私自身が。
そして丞相を筆頭にサラ達が愛する鞍馬虎白。
私は彼の描く未来を見てみたいと思いました父上。
どうか見ていてください。
「行こうか方天画戟。」
カタカタッ
「行こうか赤兎。」
「ヒヒーンッ!! 全部蹴散らしてやりますよ。 どうか存分に玲様。」
「行こうか。 張遼!!!」
「御意っ!!!」
「突撃ー!!!!!!!!!!!!」
『おおおおおおお!!!!!!!!!!!』
呂玲は信頼を得るために努力していた。
冥府の魔将の娘で鬼神呂布の血を引く自分を受け入れてもらうのは簡単な事ではないと。
だがこの新しい場所で見てみたい未来があった。
今日は証明する。
呂布の娘である武勇も白陸の家族だという絆も。
真紅の名馬にまたがる美女は駆けた。
第6都市。
レミテリシアと第6軍、そして正覇隊、アニャとハミルのベリー騎士団はゼラが率いる魔軍と戦っていたが相手があまりに悪かった。
「逃げてばかりだな!!!」
攻撃がどうしても当たらなかった。
ゼラと部下の蝿の魔族は逃げてばかりで攻撃もしてこないが挑発を繰り返し一同の怒りも頂点に達していた。
損害がまるで出ていない第6都市は建物の一つとして壊れていなかった。
だが全軍が苛立っていた。
挑発して怒りの感情を吐き出させては魔力に変えて天上界で戦う全ての魔族に魔力を渡していた。
ゼラの能力だった。
「第八感。」
魔族にも第八感があった。
魔力を共有する能力だ。
ゼラは最初から戦うつもりはなかった。
「もっと怒れ。 さあ!!」
攻撃が当たらないレミテリシア達も苛立っていた。
自慢の攻撃力も彼らの前には意味をなさなかった。
戦況は動く事もなく、ただ苛立ちだけが溜まっていった。
しかしそんな時だった。
「待たせたね。」
「夜叉子! 来たのか。 他はいいのか?」
「うちは問題ないし他には宰相が行っているからね。」
「この悍ましい奴を見ろ。 挑発ばかりしてまるで戦う気がない。」
「ふっ。」
夜叉子は宙に浮かび、透明の羽を羽ばたかせる悍ましいゼラを鼻で笑うと「斬らなければいいよ」と淡々と話していた。
夜叉子はガスマスクを装着するとレミテリシア達にも渡した。
ガスマスクから見える冷酷な瞳はじっとゼラを見ていた。
「弱点もわかっているんでしょ」とつぶやいたその時、ゼラは直ぐに逃げ始めた。
「毒ガスか!! 逃げろ!!」
背を向けて飛び立つゼラと蝿の魔族は一目散に逃げ始めた。
すると夜叉子は追いかけもせずに冷静な表情だった。
「追わないのか?」とレミテリシアが尋ねると「もう捕まえたよ」となおも冷静だった。
不思議そうにゼラを見ていると遠くから砲撃音と共に何かが飛来してきた。
「新作だよ。」
「何をしたんだ?」
「もうマスク外していいよ。」
ガスマスクを外した夜叉子は遠くから飛来する物体を見ていた。
次第に近づいてくるとそれは巨大な網だ。
左右には重りがついていて恐らくゼラ達はあの網にかかれば逃げる事はできないだろう。
夜叉子が言う新作は巨大な虫取り網を砲撃で飛ばす事だった。
「そんないきなり毒ガスなんて用意できないよ。 ガスマクスが第6軍の分ないもの。 でも悪い事している奴って想像力あるからね。 マスクつけるだけで殺されると思ったんだね。」
何食わぬ顔をして煙管を吸い始める夜叉子は虫取り網にかかる魔族を見ていた。
砲弾は着弾して飛んでいる魔族が一斉に地上へ落ちていった。
「じゃあ見に行こうか」と夜叉子は平然と歩き始めた。
軍略の天才は極みの領域に達し始めていた。
ガスマスクと網だけで魔軍を追い詰めてしまったのだ。
着弾点に向かうと悲鳴にも聞こえる悍ましい叫び声が聞こえていた。
「ちなみにこの網さ。 鉄でできていてね。 体にどんどん食い込むんだよね。」
魔族がもがけばもがくほど鉄網は体に食い込んでいた。
全身から白い血を流す魔族は物凄い形相で夜叉子を睨んでいた。
しかしゼラの姿だけがなかった。
「逃げられたね。」
「逃げられるものなのか?」
「ね。 私もびっくり。」
どうやって逃げたのか。
ゼラの姿はなく、部下の魔族だけが鉄網に苦しんでいた。
しかし夜叉子は特に驚きもせずに獣王隊に命じて魔族を殺し始めた。
第6都市も魔族を退けた。
第7都市のウィルシュタインに合流した莉久とメアリーは共に前線を上げて周囲の同盟国を救助して回っていた。
レミテリシアと夜叉子も同様に周囲の同盟国の救助に向かった。
竹子の第1都市では甲斐と呂玲の反撃が始まり魔軍は崩壊を始めた。
しかしここに来ても竹子達と交戦していたヴァルの姿がこつ然と消えていた。
天上門で戦闘する虎白はハデスと戦いながらも話していた。
「もうめんどくせえから帰れ!」
「鞍馬。 いい加減我に協力しろ。」
「俺は冥府には行かねえぞ。」
「悪いようにはせぬぞ。」
口ではこう言っているが虎白は一度ゼウスの暗殺すらも考えた男だ。
戦争のない天上界を作るには邪魔な存在と考えた虎白は天上大内乱の際にどさくさに紛れてゼウスとオリュンポスの乗っ取りを計画したがあと一歩の所で急遽手を組んだガイアが殺された事で状況が変わり、諦めた。
ゼウスの存在価値は虎白にはなかった。
しかしアレクサンドロスやギリシアの西側領土をまとめるためにはお飾りでも天王として置いておく必要があると考え直した。
会うたびに妻の体を求めるゼウスには殺意が溢れていたが虎白はそれを耐えても戦争のない天上界を目指した。
「今更遅えよハデス。」
「遅くはないぞ。」
「ガイアがいる時にそう言えば話は違ったのにな。」
「あれは弟に葬られたな。 もしそなたが動けば援軍に言ってやったぞ。」
虎白の中でこの三兄弟は信用ならないが強いて言うならばハデスが一番話しの理解できる存在だと考えていた。
だが味方になる保証もなければこうして今も攻め込んできている。
今となってはゼウスを殺す理由もなかった。
「もうゼウスありきで戦争のない天上界を描いている。」
「それ故に我は邪魔だと?」
「そうだよ。 ずっと冥府で孤独なのは理解できる。 だがかまってほしいなら軍隊を連れて来るな。」
虎白はそう言うとハデスに斬りかかった。
鎌で防ぐと触れる事もせずに虎白の首を掴んで持ち上げた。
「残念だ」と一言だけ言うと鎌を振り抜いた。
だが虎白の体は2つに裂けていない。
ハデスの鎌を受け止めてじっと睨んでいる。
「我は剣。 鞍馬家と皇国を守る者なり。」
雷電だ。
冥王の鎌ですらも雷電には軽そうに見えた。
ハデスは雷電を見ると「剣か」と小さくつぶやくと雷電の首も同時に掴んだ。
宙に浮いた雷電と虎白を見ると白王隊がハデスに殺到した。
「あああああああああああ!!!!!!!!!!!!!」
ハデスは激昂すると虎白と雷電を地面に叩きつけた。
自分の兵士に守られて後方に下がっていく。
ハデスがいくら強くても白王隊全軍とは戦えない。
両翼からは桜火と軍太が迫っていた。
冥府軍はまだまだ残っているがお目当ての虎白は口説き落とせなかったという事なのだろう。
「ゲホッ! 雷電大丈夫か?」
「申し訳ありませぬ・・・まだまだ甘かったか・・・」
「いいよ気にするな。 ハデスは簡単には倒せないさ。」
するとハデスの横にはゼラやヴァルが黒い煙を身にまといながら現れた。
それだけではないサタンとルシファーまでもがハデスの横に現れた。
じっと睨みつけている悍ましき存在は何を狙っているのか。
他にも東西南北を攻めていた魔族の指揮官達が次々に黒煙と共に戻ってきた。
「降伏する気はないのか?」
「こっちの台詞だ。」
「残念だ。」
「お前ら退くな。 ここで退けば天上界が滅びる。」
白王隊5万は武器を構えていた。
神族と魔族が対峙する戦場を見ている桜火は大和の兵を白王隊の後方に下げた。
この戦いは人間の踏み入れる事ができない世界だと感じたのだ。
神族と魔族が殺し合う戦場はテッド戦役以来だった。
「天を滅ぼせー!!」
「魔族を斬り捨てろ!! 一兵たりとも逃すな!!!」
そして神々の戦いが再び始まった。
白陸帝都。
恋華は紅葉と共に真剣な話をしていた。
「魔族が本気で攻め込んでくるのなら白王隊5万では足りない。」
「うん・・・九軍の全軍が必要だし、兄上や姉上の軍も必要になる。」
計り知れない数がいる魔軍をたったの5万の白王隊だけで食い止めるのは不可能だ。
どれだけ虎白や雷電、染夜風が強くても魔軍の兵力に飲み込まれる。
神族の部隊をさらに出したい所だが、故郷の皇国は到達点の番人として到達点と天上界の境目にある。
到達点の門を開けばまた大騒ぎになってしまう。
恋華は考えていた。
それはオリュンポスの軍をどうやって引きずり出すのか。
「私がゼウスに抱かれる事になれば軍は動く・・・だが考えるだけで吐き気が・・・」
「それは私も絶対に許さない。 別の方法を考えよう。」
女狐である恋華や紅葉が援軍を頼みに行けば間違いなく対価として抱かれるのは明白だった。
虎白の妻としてそれほどの屈辱はなかった。
だがこのままでは間違いなく夫は負けてしまう。
天上界に入り込んだ無数の魔軍と冥府軍が同盟国を未だに攻撃しているから宰相も派遣できない。
明らかに軍が足りなかった。
すると恋華は立ち上がり目をつぶった。
紅葉が尋ねると「私は行ってくる」と言って鮮やかな着物を身にまとって城を出ていった。
「これも夫のため。」
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