第959話 【番外編】アマビエさん、占拠する

 アマビエさんが、思いっきり僕のベッドで眠っていた。半分以上を占領し、僕を壁際に追いやってぐうぐう寝息をたてている。


「降りてください」


 僕が押しやろうとすると、向こうも目覚めて抵抗してきた。栄養が身についたのか、めちゃくちゃ重い。


「なんでおとなしく床で寝てないんですか!」

「床は硬い! 我の背中が痛くなる!!」

「大丈夫ですよ、人間じゃないんだから」

「ヤクザが妖怪を差別するとは生意気な!!」


 結局アマビエさんは、ベッドの上から移動しようとしなかった。おまけに僕が買ったコロッケをバクバクとむさぼり食う。

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