第923話 【番外編】アマビエさん、格好つける

 パートさんに言われて、僕はうなずいた。


 てくてくと皆のところに戻ると、皆がぼんやりとゾウを見ていた。


「遅くなりました。もうゾウは満喫しました?」

「うむ。……今日のところは見逃してやる」


 アマビエさん、勝負をして勝つつもりだったのだろうか。最終的に逃げ出したのは賢明だと思うが。


「さて。長いこといたから、そろそろ帰ろうか」


 時刻は昼の二時前。大人ばかりでも、けっこう時間が潰せた。


「楽しかったですねー。久しぶりに見ると、おっきい動物も意外とかわいいですよ」

「初めて見るものも多かったし、勉強になった」

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