第919話 【番外編】アマビエさん、割り込んでこない

「そうかあ。しまったなあ。もうちょっと隠しておこうかと思ってたんですが」


 パートさんはさみしそうに笑った。


「昔から僕は手芸が好きでしてね。キャルバニアの服が並んでるのを見て、これくらいなら自分でも作れると思っちゃったのが運の尽き。そこから沼に落ちました」


 今では服だけでなく、木や粘土を使って家具や小物まで作っているのだという。その写真を見せてもらって、僕は目をむいた。


「プロの仕事じゃないですか、これ」


 びっくりするほど小さいのに、洋服のフリルやリボンは立体的。デザインを考えたら、型紙も自分で描くのだそうだ。

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