第917話 【番外編】アマビエさん、まだなめる
ちょうど、両手にソフトクリームを持った事務の子とすれ違った。……あれで体重変わらないの、つくづく羨ましすぎるよな。
ソフトクリームの列に並ぶと、パートさんがきょろきょろし始めた。
「ごめんなさい、先に買っててください」
そう言うと、彼は棚に向かって歩いていった。居並ぶキーホルダーを真剣に見つめる彼を見て、僕はふとある可能性を思いつく。
だから、店先でソフトクリームをなめながらパートさんを待った。
「すみません、お待たせしました。味はどうですか?」
「普通にチョコとミルクのミックスソフトですね。無難に美味しいです」
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