第915話 【番外編】アマビエさん、舌でなめる

「気持ちのいい食べっぷりですねえ」


 事務の子が同類を見つけた目で見ている。


「ゾウは一日、二・三百キロは餌を食べるって言いますからね。ずっと食べてないと体がもたないみたいですよ」

「二、三百キロ……私にもできるかな……」

「絶対無理だからやめてください」


 事務の子が笑えない冗談を言うので、僕は本気でつっこんだ。


 並んでしばらくゾウを見ていると、アマビエさんたちが帰ってくる。


「美味である」


 アマビエさんは器用にソフトクリームを舌でなめていた。それを見ていると、なんとなく食べたくなってくる。


「わ、私も買ってきます!」

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