第901話 【番外編】アマビエさん、スネる

「キャラとしても人気ですよね。お菓子もあるし」


 そう言っても、アマビエさんはスネたままだ。どんどん首をそむけるので、顔周りが怖いことになっている。


「そろそろ出ますか? 子供が泣きそうだし」

「確かに」


 僕たちはそそくさとコアラ舎を後にした。ふれあいコーナーまで戻ると、パートさんはまだ兎とたわむれていた。


「そろそろ行きましょうか?」

「あ、すみません。じゃあね、焼きそば」

「焼きそば?」

「兎の名前だそうです」


 ……確かにパートさんが遊んでいたのは、茶色い毛の兎で……色もそのままだったが、そのネーミングセンスがすごい。

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