第899話 【番外編】アマビエさん、消化できる?
「アマビエにユーカリ食べさせれば、静かになるんじゃないか?」
「いやあ、あれ毒があるって言いますし……」
アマビコさんが真顔で言うのが地味に面白かった。
「向こうの面子も呼んでこようか。コアラは見たいかもしれないし」
「じゃあ僕が行ってきますよ」
僕が戻ると、パートさんは茶色い兎の背中を熱心に撫でていた。とても幸せそうなので、そちらに声をかけるのははばかられる。
「アマビエさん、コアラ見ます?」
「こあら?」
ガチョウとにらみあっていたアマビエさんは顔を上げた。
「言い忘れてましたけど、パンダと並ぶ動物園の人気者ですよ」
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