第880話 【番外編】アマビエさん、ぐずる

 事務の子は喜んでいるが、その横でクタベさんは困った顔だ。


「いざという時のために、アマビコさんに頼んでおこうかしら」

「ああ、ツッコミ役が足りないと困りますからね……」

「別に奴はいらん」


 薬局長も用事があると言うから、そうしてもらった方がいいだろう。僕たちはぐずるアマビエさんを押し切った。


「ではヤクザ。日曜十時に、現地集合で」

「え、僕も行くんですか?」


 その日はゆっくり寝ようと思っていた僕は、突然のことに驚いた。


「作戦立案者は、うまくいったか見届けるまでが仕事である」

「それを言うなら、社長が来てればいいのでは」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る