第867話 アマビエさん、熱さに辟易

「それなら全部クール便にして送れば良い」

「それがちょっと大変なんですよね」

「なに?」

「クール便って、別料金がかかるんですよ。それで嫌がる人もいて」


 もちろん薬の品質に関わることなので、嫌がられても僕たちは説得につとめる。ただ、それは少し疲れることなのだ。


「でも、言わないと薬がダメになっちゃうし」

「最近の夏の暑さは異常ですからね。時々体温より高い気温もあるし」


 パートさんが苦笑いした。


「本当に、この町は暑すぎるな。水でもまいてみたらどうだ」



【薬局あるある】災害級の熱さに負けて、水だけ飲みに来る人もいる。

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