第794話 【番外編】アマビエさん、鳴る

「ウー……ヴー……」

「アマビエさん、鳴ってますよ?」

「僕の持ち物じゃないので」

「……とりあえず、部屋の掃除はうまくいったんだね。何か古いものとか出てきたかい?」


 薬局長が話題を変えてくれた。


「古い調味料は山ほど。あと、服も結構捨てました」

「あるよねえ。僕も結構捨ててきたよ」


 薬局長が口にしたスパイスは、僕が聞いたこともないようなものばかりだった。やっぱり詳しい人は違うな。


「あとは調理家電かな。ホットサンドメーカーとか、炭酸水の機械とか。気に入って買っても結局使わなかったものは、オークションに出したよ」

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