第761話 アマビエさん、仕事を終える

「なんにせよ、ちゃんと数字が合って安心したよ」

「これで終われますか?」

「うん、入力したらおしまい。みんな、ありがとう」


 薬局長がパソコンを閉じると、室内に明るい声が満ちた。


「じゃ、みんな外に出ましょう」


 時刻は午後二時半、外は明るい。薬局長は奥さんと待ち合わせがあるようで、何度も頭を下げながら去って行った。


「いやー、スッキリした。お昼、食べに行こっと」

「え、さっきのサンドイッチは?」


 僕の疑問に答えもせず、事務の子はスキップしながら去って行った。




【薬局あるある】

 棚卸しを終えた後の爽快感は格別。

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