第745話 アマビエさん、到着する

「数十錠以上違っていたら赤丸をつけておいてね。もう一回数え直すから」

「了解です」

「わかりました!」

「じゃあ、クタベさんはあっちの棚を。君はこっちをお願い」


 薬局長はてきぱきと指示を出す。僕は粉薬と水薬、薬局長はバラ錠の計算にとりかかった。


 開始してから三十分後、クタベさんのスマホが鳴る。


「下に着いたみたい。迎えに行ってくるわ」

「お願いします」


 僕たちは頭を下げ、黙って計算を続けた。しかししばらくして、クタベさんの声が聞こえてくる。




【薬局あるある】

 計量が難しい粉や水は、ベテランが担当することが多い。

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