第727話 アマビエさん、進化する

「ごめん、ちょっと追加の薬を飲んでくるよ」

「私も鼻にスプレーしてきます……」


 よれよれの二人に手を振って見送ると、アマビエさんが入ってきた。……なぜか脳天に、小さな木を生やしている。


「なんですか、それ」

「『アマビエ・花粉噴射もーど』である」


 嫌すぎる。


「なんでそんな余計な機能がついたんですか……」

「いやな。この前のアレがあまりに屈辱的だったのでな」


 なんでも、通りすがりの小学生に「アマビエがゲロ吐いてるー」とか言われたらしい。本当に容赦ないな、子供。



【薬局あるある】

 親より子供の一言が容赦ない。

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