　不思議そうに言うアマビコさんに、事務の子は首を振った。

「じゃあ、春になってからだと私は無理です。奥さんは分からないけど、薬局長も来ないと思う」

「えらくはっきり言うな。何か理由があるのか？」

「……花粉症だから」

「ああ、そうか。悪かったな」

　ばつが悪そうに言う事務の子に、アマビコさんが頭を下げた。これに驚いたのはアマビエさんである。

「何故？　何故に肉を拒む？　肉肉肉」

　同じく食いしん坊だと思っていた彼女に裏切られたショックで、アマビエさんが完全に錯乱している。クタベさんがそれを見て長いため息をついた。

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