第689話 【番外編】アマビエさん、インディアスタイル

「最後は海老ピラフよ」

「アマビエさん、これも魚だけど美味しいから食べてみて」

「美味そうな匂いがするので許す」


 ピラフにはバターとコンソメが入っている。それを察知したのか、アマビエさんは上機嫌だった。ほんと、脂の気配には敏感な妖怪だな。


「大盛り大盛り」

「アマビコさん、こいつにしゃもじ渡しちゃダメよ」


 クタベさんが的確な指示を出す。アマビコさんは心得たりとうなずいた。アマビエさんはそんな様子を見て、眉間に深い皺を刻む。


「ならば必殺、『いんでぃあ・すたいる』──」

「素手で取ろうとするな、汚い!!」

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