第626話 アマビエさん、お呼びでない

 僕たちがつっこむと、アマビエさんはずるずるとカウンターの下に消えた。


「たまに来てるシュッとしたスーツの人ですね」

「今のところ、日本では処方は医師が決める。彼らの本業は売り込みだから、付き合いが濃いのはどうしても医師の方になるけど……薬局にも情報を教えに来てくれるよ」

「あの人たちも薬剤師なんだ。すごいな」


 事務の子が感心したように息をついた。だが、薬局長は首を横に振る。


「MRは薬剤師じゃなくてもなれるよ」

「え、そうなんですか?」




【薬局あるある】

 大御所の医師ともなると、MRが面会の順番待ちをする。アイドルか。

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