第612話 アマビエさん、やはりいた

「じゃあ、周りの薬局に伺ってからまた来ますよ」

「その必要はない」


 今度はアマビエさんの声だ。背後に、今日はヨゲンノトリさんを連れている。


「アマビエが相手をしてやろう」

「またしゃしゃり出て。いいから黙っててください」

「ああ、それが噂のアマビエさんですか……思ったより大きいなあ」


 幸い、営業さんは動じなかった。


「怖くないんですか」

「もっと怖い物をたくさん見てますよ」


 具体的なことは聞かなかった。



【薬局あるある】

 どこの世界にもある、闇の部分は周囲にも漏れる……(合併とか乗っ取りとか力関係とかね……)

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