第445話 【番外編】アマビエさん、よだれ

 薬局長が目を細めた。食欲をそそる香ばしい匂いが、皿から漂ってくる。アマビエさんがずるっとよだれをぬぐった。


「最後はベトナムから、鶏肉のフォー。インドから、野菜と鯖のカレーです。みなさん、センセイに感謝していただきましょう」

「わーい!」

「いただきまーす!!」


 欠食していたかのごとく、僕たちは総菜に箸を延ばした。まずは春巻き。もちもちとした白い皮の中に、海老と葉野菜がたっぷり詰め込まれている。甘辛い味噌ダレにつけて食べると、おいしさが一層際立った。


「このタレ美味しいなー」

「野菜餃子につけてもいけそうだよね」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る