第443話 【番外編】アマビエさん、百人力

「香園です」

「インド料理のスワニーです」


 ひとつ来たのをきっかけに、次々とデリバリーが到着する。テーブルの上が一気に華やかになった。


「エスニック系でまとめました。……無理矢理な感じは否めませんが」


 クタベさんは難しい顔をしているが、僕には十分魅力的なラインナップに見える。彼女は自分に厳しすぎるようだ。


「うおおおおおおお」


 現実世界のカンフル剤が現れて、アマビエさんが一気に復活した。


「妖精は?」

「あれはあれで、どこかで元気にしているだろう」


 アマビエさんが率先して箸を握りたがるので、取り押さえるのに苦労した。

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