第426話 【番外編】アマビエさん、時々鋭い

 おだてる僕に対し、アマビエさんは生ぬるい視線を向けた。


「つかぬことを聞くが」

「なんでしょう」

「花とこの場所の存在を知っていながら、なぜこの妖精は何もせんのか?」

「ゲームの存在異議を揺さぶらないでいただきたい」


 とぼけた顔と行動をしながら、アマビエさんはなかなか鋭いのである。


「彼女は……そう、見ているだけしかできないんですよ」

「なんと」

「そう、おいしいご馳走があっても見ているだけ」

「哀れな奴だ」

「だから言うことは聞いてあげましょうね」

「……うむ、それならば」


 アマビエさんの同情心を買うことに成功した。

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