第420話 【番外編】アマビエさん、実物以外に興味ない

「……アマビエさん、気持ち分かる?」

「いいや」


 同じ食いしん坊でも、意見が分かれるようだ。


「あのね、アバターの見た目は能力に関係しないよ」

「え!?」


 妹が教えると、事務の子は目を白黒させていた。


「ゲーム内で特殊なアイテムもらわない限り、持てる荷物の量は一緒」

「じゃあ変えます」


 メリットがないと分かると、一瞬でゴーレムは姿を消した。さらば、ゴーレム。


「これにします!」


 結局、蝶の羽根を持つピンク色の妖精が誕生した。かわいらしいチョイスである。


「クタベさーん」


 僕たちはクタベさんに声をかけたが、彼女はまだ考えている。

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