第398話 アマビエさん、ゴーホーム
「食べるとそうでもないぞ」
「え」
アマビエさんがちくりと言った。
「テンションが上がらない味」
「健康とはそういうことです」
今度はヨゲンノトリさんが冷たく切った。
「楽しみがない」
アマビエさんが寂しそうにつぶやく。確かにこのご時世、食事しか娯楽が残っていないのも事実だ。
「あ」
その時、僕の脳裏にある案が浮かんだ。
「アマビエさん、イベントを企画しますから待っていてください」
「本当だな?」
「嘘はつきません」
アマビエさんの顔が明るくなったのを見て、僕も嬉しくなった。
【薬局あるある】薄味に慣れる努力は大事。
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