第393話 アマビエさん、正義の味方

「同胞を守らねば……」

「その『妖怪』じゃないです。溶かす方の『溶解』です。箱のままやっつけてしまうので、一番機密性が高いですね」


 ようやくアマビエさんは愁眉を開いた。


「なんでも溶かせるのか?」

「金属だけダメですね。だからホッチキスの針は取らなきゃいけないんですよ」


 僕が休み時間にぷちぷちやっているのはそのためだ。たまに指の皮を犠牲にしながら。


「なるほど、勉強になった」

「よかったです」

「その溶解液で脂肪も溶けないか?」

「無理です」


 アマビエさんは舌打ちをした。



【薬局あるある】ホチキスの針が刺さると痛い。

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