第353話 アマビエさん、ぶらぶら

「生きていくには、手に職が必要ですから」

「まさか、その姿のまま仕事してるわけじゃないわよね?」


 クタベさんがおそるおそる聞いた。


「いや、このままですよ。ありがたいことにご指名もいただいて」

「これを指名するのって、どんな人間なの」


 頭を抱えるクタベさんの横で、アマビエさんはにやつきながら足をぶらぶらさせていた。……こういう性格の人が、興味本位で手を出すんだろうな。


「あ、でもアマビエさん痩せてますね」


 顎と、腹回りのたるみが少なくなっている。


【薬局あるある】生まれつきの造形にこだわらず話すと、新たな発見が?

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