第330話 【番外編】アマビエさん、甘いものは別腹

「食べた食べた」

「お腹いっぱーい」

「じゃ、消化ついでに洗い物お願い」


 満腹の僕たちに、社長は涼しい顔で労働を命じる。確かに動くと、少しだけ胃に余裕ができた気がした。


「お疲れ様。キウイのアイスで、口の中をさっぱりさせてね」

「食す」


 一切労働していないアマビエさんが、我先にアイスを奪い取った。


「アマビエさん、あれだけ食べてよく入りますね」

「甘い物は別」


 女子のような言い訳をして、アマビエさんはアイスをがっついた。


「僕はちょっと……」

「お兄ちゃんも食べなよ。美味しいよ」


 妹たちも、何もなかったかのように食べている。

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