第281話 アマビエさん、聞いているのか

 アマビエさんは、座席で茶をすすり始めた。サプリメントのパンフレットを見つけて、事務の子になにやら聞いている。


「さて、邪魔が入る前におさらいを済ませてしまいましょう。今あげた以外にも、医療費を軽減してくれる制度はあります。代表的な四つを全て答えてください」

「す、全て?」

「はい。これくらいは常識ですから」


 常識のハードルが高い。僕は必死に、記憶を掘り起こし始めた。


「こ、公費」

「正解。国や地方自治体が税金を使って、特定の疾患や社会的弱者の救済を行う制度ですね」


【薬局あるある】公費の取り扱いは、想像以上に多い。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る