第269話 アマビエさん、敵を視察中

「……その食欲妖怪が外から見てるなあ」


 アマビエさん、額に皺が寄るくらいの勢いで店内をガン見している。


「あれで偵察のつもりでしょうか」


 クタベさんが呆れている。


「アマビエは一時のブームになりましたが……そろそろ、人間たちも私の魅力に気づくでしょう」


 彼女が胸を張った時、センセイが入ってきた。


「はろー。やっとグッズができたから、持ってきたよ」


 その割には軽装である。前は、大きな段ボール箱を抱えていたのに。


「まだ、数は作ってもらえないんですか」


【薬局あるある】仕入れ先の事情によって、商品が届かないこともある。


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