第265話 アマビエさん、茶を吹く

「クタベさん、うちで働きませんか」

「え!」

「え?」


 薬局長が提案すると、クタベさんは喜び、アマビエさんは茶を吹いた。


「化けられるなら、その目と角は消せますよね」

「角はなんとか……でも、目は能力の源なのでどうにも」

「額なら、前髪で隠せますよ。アレンジも教えます」


 今後の安楽がかかっている事務の子が、前のめりになっている。


「それなら問題ありませんね。私たちを助けていただけませんか」


 薬局長が重ねて頼む。クタベさんは一瞬迷ったが、最終的にうなずいた。


【薬局あるある】才能ある人材には、丁寧にお願いしよう。

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