第250話 アマビエさん、助け船を出す

 僕たちは、気を取り直して面接を続けた。しかし次に決まった人も……


「やめます」

「そうですか」


 だった。薬局長が「無」の境地に至っているのが痛々しい。


「私の教え方が悪いんです。ダメな奴なんです」


 事務の子に至っては、心が折れてしまっている。


「そんなことないよ。いつも丁寧だなあって思ってた」

「だったらどうして二人連続で辞めるんですかあ」

「それを言われると辛い」


 暗い空気が漂い始めた時、誰か入ってきた。


「こんにち……は」


 接客用の笑顔を作った事務の子が、言葉を失う。


【薬局あるある】辞められると、教育担当者がへこむ。

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