第235話 アマビエさん、なぜそこに

「わかりました」


 そう返事はしたものの、僕は緊張していた。


「悩めるヤクザよ」

「明日面接なんです」


 僕はアマビエさんに状況を説明した。もちろん、個人情報は伏せてある。


「ちゃんと進展しているでないか」

「それでも、気が重いです」

「適当にやれ」


 アマビエさんはあっさり言い放った。保護者と同様、重く考えていないようである。僕は落胆したが、それをわざわざ伝えることはなかった。


 翌日。


 僕、薬局長、事務の子──合計三人で待っていたが、約束の相手は現れなかった。


【薬局あるある】各部門の責任者が集うと、けっこうな人数が集まる。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る