第233話 アマビエさん、アピールする

「文章……」

「『経験者優遇』と『勤務時間は相談に応じる』は入れるよ。でも、他もやってるし」


 確かに、求人でよく見る。


「かといってあまり期待を持たせてもいけない。難しいな」


 薬局長が悩んでいると、アマビエさんは黙って自分を指さした。


「アマビエさんを売りにするわけには」


 確かに珍しいが、仕事には関係ない。


「……ヤクザよ」

「諦めましょう」

「この飴、まずいな」

「カロリーがない分、何かを犠牲にしてるんです」


 食欲に引っ張られるのは、いつものアマビエさんであった。


【薬局あるある】カロリーの低い飴は、おいしくない。

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