第202話 【番外編】アマビエさん、肉派

「ならぬ」

「見えませんよ」

「眼球を鍛えよ」


 自分が渡したくないものだから、頑固になっている。僕は仕方無く、あいている隣の席からメニューを取った。


 季節の野菜に魚、肉、和風御膳、ごはんにうどん。スイーツまでそろっており、豪華なファミレスといった品揃えだ。


「ローストビーフ丼とポークカツ定食を頼もうと思う」

「どっちも肉だし、ご飯かぶってますよ。こっちの御膳にしたら、色々食べられるじゃないですか」

「カツ」

「ダイエットしてるんでしょ。それなら丼じゃなくて、牛肉の石焼きにしましょう。これなら単品で頼めますから」


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