第162話 アマビエさん、思考を巡らす

「あとは粉砕と同じく、できない条件が色々ありますね」

「よし。いくつ思いつくか、勝負だ」

「望むところよ」


 考えた後、アマビコさんが先に手を上げた。


「外側が硬すぎる」

「正解です。ただし、砕けばできることがあるので完全に不可能ではないですね」

「ふふん」


 アマビエさんが得意そうにのけぞる。


「腸で溶ける薬だ。容器の中で溶けてしまっては、本末転倒であろう」


 アマビエさん、さっきした話をしっかり覚えている。


「目の付け所はいいですが、満点ではないですね」

「がーん」


【薬局あるある】患者さんに何が出ているか、事前把握が大事。

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