第133話 アマビエさん、違和感を抱く
「今日は見てほしいものがある」
アマビエさんが薬局に来て、いきなり言った。
「危ないブツはお断りですよ」
「失礼なヤクザめ。これだ」
アマビエさんの髪の中から出てきたのは、薬局の袋。別のところでもらってきた薬のようだ。
「残った薬ですか? それならもらったところで調節した方が……」
言いかけて、僕は口をつぐんだ。袋に書いてある文字と、入っている薬が違う。
「このままもらったんですよね」
「うむ」
「なら、薬局のミスですね……飲む前に持ってきてくれて、よかった」
【薬局あるある】あるある……ではないが、年間何件かはミスも生じる。
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