第24話 アマビエさん、仲裁する

「薬局長、三十番の患者さんが『まだか』って……」

「あと十分で出ますって言っておいて」

「わかりました」


薬局長は回答した後、監査に戻る。僕も、必死に手元の処方のチェックを進めた。


(みんなイライラしてきてるなあ……怒鳴る人とか出なきゃいいけど)


やっと監査が終わって降りていく。僕が番号を呼んだ人はほっとしていたが、その隣のおじさんが顔を真っ赤にしていた。


「いつまで待たせるんだ!」


ついに怒鳴った。


「それは出来るまでであろう」


しかし、その近くにいたアマビエさんが強烈に水をぶっかける。



【薬局あるある】怒鳴られても、無理な時は無理。

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