38日目 アゲハの生徒会入門編4 君だけ、なぜ?

放課後。運動場にて。


〈加賀美〉さあ!あと、50回!


なにやら!勢いよく数を数えている。それは、ズボン部の4人の特訓の真っ最中だった。


〈ズボン部2〉もう...むり


〈ズボン部3〉わいも


と、次々と加賀美の特訓についていけなくなった。


〈加賀美〉なにしてんの?そこ!あと100追加するわよ!はい!腕立て伏せ!50回!腹筋50回!


〈ズボン部4〉いや、そんな、無理だって


〈加賀美〉そう?あれをみて!


〈ズボン部2〉え?


三人が見た先には部長の加登が頑張って、特訓をしていた。


〈ズボン部4〉か、加登、なんで!そこまで?


〈加賀美〉いい?なんで、腕立て伏せとか腹筋すると思う?


〈ズボン部3〉わかんないっす


〈加賀美〉あのね、せっかく顔がイケメンなのに、身体が細すぎる!だから、鍛えてるの!まずはズボンより、先にこっち優先ね!それに、筋肉つけば、ズボンを着こなせるのよ?


〈ズボン部4〉なるほど


と、特訓は続いた。


〈加賀美〉はい!今日はおしまい!また、明日ね


〈ズボン部3〉あしたもっすか?


〈加賀美〉なにか、文句でも?


と、加賀美はズボン部3を睨んだ。


〈ズボン部3〉いえ、なにもないです


〈加賀美〉よろしい


加賀美たちは特訓を終え、帰った。


加賀美は、部屋で明日の特訓を考えていた。


〈加賀美〉よし!明日のメニューはきまり!


加賀美はメニューを決めると、布団に入り就寝した。


次の日。


放課後、加賀美は一人で運動場に待っていた。そこに加登がきた。


〈加登〉すまない、待たせた


〈加賀美〉ほかのやつらは?


〈加登〉...来ないそうだ


〈加賀美〉なんで!?まだ、特訓2日目よ!普通は一週間ぐらいって、やめた!ならわかるけど、2日目よ!そんなたいしたことしてないのに!


〈加登〉悪いな...一応誘ったが、無理だった。あいつらの分まで、おれが頑張ろう


〈加賀美〉...あんた、あの3人とは考えが違うね?なんで?君だけ、なぜ?残ったの?あの3人と消えてやめることはできたはずよ


〈加登〉この部のため!おれはこの部を正式に部活として、活動させたい!


〈加賀美〉!?なにをそこまで動かすの?


〈加登〉熱い、思い!


〈加登〉最近、思ったんだ。当初のやりたい活動がずれていたことを。二重にはいたり、匂い嗅いだり、元々はそんなことはしなかった。けど、最近あいつらはどうせ部活にならないならと、ふざけ始めた。

おれは正直どうしようかと考えてたんだ。そこに、加賀美さんが現れた。これはチャンスだと!思った!むしろこれしかないって!そうすれば、あいつらも思い出してくれるって...あの時のような当初のようなズボンに対する思いを...


〈加賀美〉なるほどね。そんな気持ちでやってたんだ。


加賀美はそんな加登をみて、少し考えた。


ふと、柄本会長の言葉を思い出す。


〈加賀美〉はっ!なるほど。ねえ、加登くん特訓今日はやめない?


〈加登〉な、なにをいってるんだ!おれは一人でもやるぞ!


〈加賀美〉違うよ、迎えにいくの、あの3人も。加登くん言ったよね?あの時のような当初のような思いを思い出してほしかったって。じゃあ今、あいつらにそれをいいに行こう!ズボン部は4人いてズボン部でしょ?


〈加登〉加賀美..さん。わかりました!行きましょう!この時間なら、あそこにいるはずです!


〈加賀美〉さすが、加登くん!行こう!


加賀美と加登くんはあの3人を迎えに、あのところに向かった。

ズボンに対する思いを、思い出してほしいと伝えに。


ー 38 アゲハの生徒会入門編4 君だけ、なぜ? ー 終了

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