この作品を読んで、私は久々に百合の尊さを感じた。私は普段BLを好む腐れ野郎だが、同時に百合も好きだ。この作品には女性が描くギスギスした感じの百合と、男性が描くほんわかした百合が重なって、或いはいいところを足して二で割ったような雰囲気が延々と続く。「半透明な少女」は自分の腕が太陽の光を通らせてしまうことを嘆き、それでも夏休みへ前向きに進んでいく。これからどうなるか私には分からないが、きっと素敵な夏休みになっているだろう。そう願ってやまない。