38日目 BGF編10 勝機?

一星と国分先生は今、物理教室にいた。国分先生は黒板の前にある教壇の後ろに隠れている。一星は奥の顕微鏡や物理で使う道具などが走ったガラス張りの大きな棚の近くにある、机の下に隠れている。


二人は暫く出てこない。相当警戒しているようだ。それに、一星のいるところから扉をでるには、必ず、先生の真横を通らないと出られない。至近距離で撃たれては負けてしまう。


〈石沢実況〉二人とも、出てこないぞ!!さあ!ここからどうする!?


一星側


〈一星〉さて、ど、どうするかな?しまったな、運悪く一番奥の机の下に隠れてしまった。あの扉まで、距離がある。そこを行くようであれば、前にいる先生に撃たれて終わりだ。あと1つソウルを撃たれたらまける。


国分先生側


〈国分先生〉んー、やっぱり中々出てこないね。ここは、散弾して、位置がばれてるぞ!って意味で撃つか?誘き寄せるか?いや、それで出てくるとは限らない


〈石沢実況〉さあ!!盛り上がってきましたね!まだ、二人は動きません!!なにを企んでるのか!?


〈椿〉くそ!だめだ、これじゃ一星は出られない!


〈要〉まだ!あきらめちゃだめや!


〈スカイラー〉そうですわ


〈道久〉なにか、あるはずだ


〈柄本会長〉国分先生、あなたはやはり恐ろしい人だ


〈芽果〉え?


〈柄本会長〉国分先生は、教師をやる前、サバゲーのチームメンバーとして、数々の戦いで勝利を飾ってきた優秀な選手だ。戦いの最中に煙の中や夜の戦いは必ずと言っていいほど強かった。あの人、眼が凄くいいんだ。夜でも、相手の動きをとらえることができることから梟の魔眼オウル・イビルアイと呼ばれ、恐れられた女性選手だったらしい


〈二神〉え!そんなすごい人だったなんて


〈坂尾〉なるほどです。たしかに他人とは動きが違いますね


〈柄本会長〉まあ、このゲーム勝ったな


〈椿〉その話、本当か!?


〈柄本会長〉ん?聴いてたのか?趣味が悪いな


〈椿〉うるせえ!まさか、そんな!あの国分先生がな。まずいな


〈道久〉梟の魔眼オウル・イビルアイ...たしかに、聞いたことあるな。たしか三年前に引退した、もはや伝説化した人です。

まさか、その人が国分先生だったなんて


〈柄本会長〉それに、あの人まだ本気で戦ってないだろう?あの不意打ちがなければ、ソウルコアは4つのままだったろうな


〈椿〉たしかにな...けど!勝つのは!俺たちだ!おれはあいつを信じる!


〈柄本会長〉椿、人間には出来ないこととできることがあるぞ?このゲームがチャンバラのようなゲームならあいつの能力はずば抜けてるから勝てたかもな


〈椿〉まだだ!


〈要〉椿...


そんなことを話してるうちに、一星はあることを考えた。目の前にある茶色いちいさな扉だ。

そこには、

これで、一星は、勝つことができるのか?


ー 38 BGF編10 勝機! ー おわり

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