第4ページ 判決を下す
『アプリケーションーー”エレクトリックショック”』
このレザーグローブは、名前の通りーー俺の体内電圧を引き上げ、拳の中に集中する。
ゆっくり拳を握り、力を溜め、一気に開く!!
バチッ!バリバリバリ!!
今の俺の右手は、まさに雷の拳。
「悪いけど容赦しねぇよ金下先生?あんたは過去に何度も女子生徒を夜道で襲い、そして殺してる……!」
俺の台詞を聞き、すぐに金下先生は取り乱す。
「な、何なんだお前は!?」
「あんたがどこでどうやって人を襲い、遺体を隠してる場所まで俺たちは知っている!確か校舎裏のーー」
俺がニヤケ顔で聞かせてやると、金下は血相を変えて焦り出す。
やばいやばいと。
悪事がバレた人間は決まって、この世の終わりのような表情をするのだ。
それを遠くの防犯カメラ越しで聞いていたナンバー”アリス”の笑い声が、通信機越しで聴こえてくる。
俺は小声で「ドS魔女だな相変わらず……」と台詞を吐き捨てた。
そんな事より、目の前の犯罪者へと注意を戻す。
「さぁ。判決を我等『オーディナル』が下す。覚悟はいいか?」
右手の平に、電気を集中。
バチバチと一点に。
今まで言われるままだった金下は、怒り狂って暴れ散らす。
「うがァァァァァ!!こうなったらお前ら全員黙らせてやる!!」
ナイフを強く握り締め、坂上目掛けて駆け出した。
俺はすかさず仲間の一人に通信を入れる。
「ナンバー”ターリア”少女の保護を頼む」
すると突如、俺の背後から別の少女の声が聴こえた。
「は、はい!スタンバイ完了です!」
流石に驚いた。
振り返るとそこには、先程まで居なかったはずの少女が立っていた。
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