こちらオカルト封印クラブ

まほうつかい

第1話 神隠し

〇神隠し

・人間がある日忽然と消え失せる現象。


☆0日目


▲オカルト封印クラブの部屋


[三架]「…コレさ、怪異っていうより単に誘拐事件な気がするんだけど…俺たちの出番あるかね?」


人々から怪異の魔の手を遠ざけるために俺達が立ち上げたクラブ、

オカルト封印クラブ、街の片隅の薄汚れた部室で

クラブの主宰である砂座波 三架(さざなみ みつか)はため息をつきながらそう言った。

その目線の先には依頼内容の書かれたメールが映し出されている、内容はこうだ。


<最近噂になっているXX県XX市の神隠し事件の正体を探ってほしい。>


実はこの手の依頼は中々多く、そしてその大半はイタズラだ、勿論調査にはいくが…

大抵は一切の霊的な気配を感じない、この前なんかは本物の誘拐犯と鉢合わせして大変だった。


[紅葉]「わらわもそう思う、が、最近妙にその地域からの同様の依頼が多い、ネットの掲示板でもそれなりに話題になっておるぞ?」


この中途半端に古風な喋り方をしている彼女は朝蜘 紅葉(あさぐも くれは)

外では普通の口調で話すが本人はこっちが素らしい。

そして俺以外のオカルト封印クラブ唯一の正規メンバーだ。

このクラブを立ち上げる以前からの仲で、

そもそもこのクラブを立ち上げるきっかけの一つでもある大事件もあったのだが、

それは今はどうでもいい。


[紅葉]「神隠し関連の怪異はよくある、今回は当たりかもしれんぞ?」

[三架]「うぅーん…」

[紅葉]「どうせ暇であろう?」

[三架]「…わかったよ、それじゃあ明日行こうか。」

[紅葉]「うむ。」


その日はそれだけの会話をし、明日に備えて道具を纏めていた、大雑把大体の怪異には対応可能な簡易的なモノだ、

霊力をこめた御札、聖水一瓶、塩一瓶、ロザリオと数珠、銀のナイフ等和洋問わずかばんに詰め込む。

そして最後に俺たちが出会った時から欠かさず持ち歩いている短刀を懐に忍び込ませる、

この担当はなんて事も無い普通の物だ、曰く付きだが、

ある種のお守りみたいなものだ、金属探知機に反応しないのは不気味ではあるが。


[三架]「じゃあ明日9時頃に最寄り駅に集合で。」

[紅葉]「うむ。」


その日はそれで別れた。



☆1日目


後日、某駅にて、

紅葉は先に駅に着いたようでいくつかあるベンチの一つに腰掛けていた。

俺を見つけると立ち上げり近づいて来た。


[紅葉]「さて、この後はバスでしばらく移動だったっけ?」

[三架]「あぁ、そうだ1時間はかかるな。」

[紅葉]「さっさと行こう、帰りが遅くなるのはよろしくない。」


あぁその通りだ、何故かは知らないが怪異という物はやけに夜や暗がりを好む、

夜中になってしまえばそこら中に怪異が現れるのだ。

可能ならば日が出ているうちに解決したい。

まぁ今日はただの視察なのだが…



結局バスの本数が少なく到着に二時間かかってしまった、現在は午前11時である。


[三架]「えぇと、最期の目撃情報はこの辺かな?」

[紅葉]「そのようだ、ちょうど今の立ち位置が写真と同じ位置だな。」

[三架]「うーん、これは…どうなんだ…?」


この辺りは何だかねちっこい嫌な雰囲気が漂っている、

一方で霊気に特に異常は感じない、

紅葉も同じ感想のようだ、

俺たち二人は霊能力者で、

幽霊や怨霊、怪異などの気配を感じ取る事が出来る、

それを便宜上霊気と呼称している。

で、今はその霊気をあまり感じない、

ということはこの辺りには怪異は無いという事だ、

もちろん怪異が動くのであれば話は別だが。


[紅葉]「今回のは神隠し、縄張りは在れど一か所に留まっているとは考え難いだろう、もう少し周辺を調査しよう。」



より奥まったところへ来た、空気が淀み居心地が悪い。

当たりにはいくつもゴミやら砂やらが落ちている。


[紅葉]「きったな、犯罪者の一人や二人潜んでそうだ。」

[三架]「前例があるとどうしても身構えるな…とそんな事よりだ。」

[三架]「この辺りはちょっと怪しいな…」


この辺りにははっきりと霊気が漂っている。


[紅葉]「札一枚張っておこうか。」

[三架]「そうだな、他にもなん箇所かに張っておこう。」


そういってかばんから取り出したのは一枚の御札、

悪霊や怪異を遠ざける力は無いがそこに存在していた場合黒く変色する、

幽霊用のリトマス試験紙のようなものだ。

何枚かを目立たない場所に隠すように張り付け、場所を移動した。



他にも数か所に目星をつけ札を張り、表通りに戻って来た、

ここも空気が何故か悪いがさっきの裏路地よりはマシだ。

日は既に傾き時刻は13時頃だった。



そろそろお腹も空いて来たので適当な店に入って昼食をとることにした。

見慣れない店があったのでそこへ入り、

自分は適当なパスタを注文し、

紅葉は安物のステーキにむしゃぶりついていた。

そんな時近くの席の会話が聞こえて来た、

どうやら例の神隠しについての話題らしい、

少し聞き耳を立ててみよう。


[女1]「最近失踪者多いよねー、近くの学校でも出てたし…」

[女2]「やっぱり神隠しだって本当なのかなぁ…」

[女1]「まっさかー、でも警察の人もさっぱり手掛かりがつかめて谷って言ってたよね…」

[女1]「何人も行方不明になってるのに一切手掛かりが無いってのは不気味だよねぇ…」

[女2]「やっぱりあの噂本物なのかな?」

[女1]「噂って?」

[女2]「知らないの?山奥の廃工場に人を連れ去る幽霊が居るって噂。」

[女1]「えーしらなーい。」


ふぅん、山奥に工場ねぇ…

普通山なんかは神様の縄張りなんだが…

ろくに手入れされてないなら悪霊が溜まっててもおかしくは無いな。

ちょっと行ってみるか。


[三架]「なぁ聞いてたか?」

[紅葉]「んぁ?何を?」

[三架]「例の神隠しについての噂だ。」

[紅葉]「ふぅん、聞き耳を立ててたのか、ストーカーみたいだな。」

[三架]「人聞きの悪い事を言うなよ、ヒントになるかもしれないんだから。」

[紅葉]「もしかして山奥の廃工場の話か?」

[三架]「えっ、なんで分かったんだ?」

[紅葉]「ほれ、みてみろ掲示板にその情報がのっているぞ、三架はもう少し現代技術を使うべきだな。」


さしだされた紅葉のスマホの画面には先ほどの廃工場の話と思われる情報が映し出されていた。


[紅葉]「んで、どうする?このまま向かうか?恐らくだが、かなり時間がかかるぞ?」


紅葉はレストランの窓の向こうの山を見ていた。

うぅん、確かに骨が折れそうだ…だが怪異の可能性が高くなった今、

放置して置く訳にはいかない、怪異の対策をするならするで、

それがどんな性質の怪異かを知らなければならないからだ。

俺たちは手早く残りの食事を済ませ山へ向かった。



もう1時間は歩いた、噂の廃工場はまだ遠くに見えるのみだ。

後ろを振り返ればまだまだ余裕そうな顔をした紅葉がそこに居る、

毎回思うが体力あるな…俺はというともう結構疲れてきてる、

おかしいなあ、学生の時の体育の成績は俺の方が上だったんだが…

さて、それは置いておいて、この辺りには強い霊気を感じる、

だが怪異というよりはやはり神聖さの方が強い、

やはり神の縄張りに踏み込む悪霊なんてそうそう居ないか。

だがそれでも先に進んでいる理由は、

先程のセンサーの御札は工場に近づくほど黒ずんでいくのだ。

怪異の正体が神性によるものだった場合、今の持ち物では何もできない。

しかしそんな心配も廃工場へたどり着いた時点で消えた。



[紅葉]「こ、これは…」


紅葉が顔をしかめるのも当然、ついさっきまで霊や怪異の気配などさっぱり無かったというのに、

この廃工場に足を踏み入れた途端ぎちぎちに詰まった霊気が押し寄せたからだ。

先程まで持っていた御札も海苔か何かと見間違うほどに真っ黒になっていた。

ヤバい、これはかなりヤバい。

神隠し事件と関係があるかは不明だが確実にここにはヤバい何かが居る。


[紅葉]「…どうする、時刻は現在16時頃だ。」

[三架]「あと2時間で逢魔が時か、その時にはこの場には居たくはないなぁ…」

[紅葉]「1時間探索して後は撤収か?」

[三架]「それが良いだろう、俺たちが巻き込まれちゃあ意味が無い。」



とりあえず廃工場のさらに奥まで進む、だが何もない、

薄暗いだけで何もない、人がいる気配もない、

それにしてもこの工場は何のための工場だったのだろう、先程から違和感ばかりを感じる、

工場の周りは森になっており、町からも遠く離れている、

道中に村や街の跡のようなものは無く、

更に奇妙なのが町からこの廃工場まで舗装された道すらなかった、

精々獣道程度の道があっただけだ。

はっきり言ってこの工場は周囲の景色からかなり浮いている。

それがこの廃工場に漠然とした違和感を感じる理由だった。

で、結局手掛かりがあったかと言えば何もなかった。

仕方がないのでその日は帰宅する事にした。


後日、XX市でまた神隠しが起こった、早速向かう。


☆2日目


前日に仕掛けた御札を確認する、やはりと言うべきか黒ずんでいた。

どうやらここを怪異が通ったのは間違いなさそうだ、

なぜここに居る、ではなく通った、なのかは現在手に持った御札を視ればわかる、真っ白だ。

他にもいくつか仕掛けていた場所を巡り、一つの結論が浮かび上がる、

神隠しを行った怪異はこの街と山の上の廃工場を行き来している事だ。

うぅん、これは行くしかないか…

正直凄く行きたくない。



[紅葉]「確定だな。」


俺も同じ感想だった、

昨日には無かった血痕がそこかしこにある、

明らかに何かがここに人を集めて何かをしている、

神隠しとこの工場は関係がある。

もう一度丁寧にこの廃工場を調べてまわると

破損した機械や配管から血の吹き出しているように見えた、

だがそれ以上はやはり何もわからなかった。


[三架]「これはもう、実際の現場を見るしかないか…?」

[紅葉]「うぅむ、危険だがそれしかないだろう。」

[三架]「山のふもとで張り込みすればいいかな、道はそこしかないし。」

[紅葉]「わかった、では準備するかの。」


俺たちの計画はこうだ、

前日、前々日と神隠しが続いている、

恐らく今日も起こるだろう、

そして怪異は明確に移動している、ならばそれを尾行しようという事だ。

俺たちはとりあえず手近なコンビニで弁当やら飲み物やらを買い、

ふもとの草派の加減隠れてその時を待った。



同日23時53分頃。



街は寝静まり辺りは葉の擦れる音だけしか聞こえない。

よくよく考えるとやけに虫を見ない気がする、

昨日昼に通った時にはうっとおしいぐらい見たのに。

山の空気感が違う、不吉で嫌な空気だ。


[紅葉]「おい、来たぞ。」


小声で紅葉が話しかけてくる、どうやら今日の被害者が来たようだ。

くたびれたスーツを着た30代の男性だ、

目は虚ろでふらふらとした歩き方は

単に疲れているようにも何かに導かれているようにも見える。

息をひそめて彼の動きを見守る。


[紅葉]「…ところでアレは助けるのか?」

[三架]「…優先度は低い。」

[紅葉]「そうか。」



廃工場へ近づくにつれ今朝や昨日には聞こえなかったはずの駆動音が聞こえ始める、

ガシャガシャと機械が動く音に混じって妙に水っぽい音も聞こえる、

嫌な予感がする。



廃工場にたどり着くとそこは異様な光景だった、

骨で作られた歯車が、肉で作られたベルトが、血管で出来た配管が淡々と脈打ち、

火花を上げる代わりに血飛沫を出している。

肉々しい床が壁が蠢き、血生臭い匂いと生理的な嫌悪感に満たされた空間は

生き物で出来た工場だった。

紅葉は顔面蒼白で軽く嘔吐していた。


[三架]「何だ…何だこれは。」


俺たちが驚愕している間も先程の男性はただただ工場の奥へと進んでいく。


[紅葉]「う…うえぇ…」

[三架]「大丈夫か?紅葉」

[紅葉]「大丈夫…大丈夫だ、早くアレを追うぞ。」


足元が鼠の死体でも踏みつけているようで非常に気持ちが悪い上に歩きづらい、

なるべく隠れながら男を追った、

工場の奥へ奥へと進んでいく、すると



一か所朝に来たそのままの姿の部屋があった、

常識的な光景に安堵すると同時になぜここだけまともな光景なのかと疑問が浮かんだ、

男は幾つかあるロッカーの一つに近寄り、横にずらした。

全く気がつかなかったが隠し扉があったようだ、男は扉を開け、その奥の狭い階段を下っていく…

俺たちもそれに倣い階段を下っていく、思わずうわぁと声が漏れる。



階段の先にはまた内蔵のような光景が広がっており。

生暖かい空気と心音のような音が聞こえる。

紅葉は二度目の嘔吐をした。

男はなおも先へ進む、どうも心音のする方へ向かっているように思える。

肉で出来たカーテンをくぐった先にそれは在った、

何本もの野太い血管が生えた巨大な心臓、禍々しく脈打つこの工場の心臓。

男はそれに何の躊躇いも無く歩み寄る。

心臓に近づき、抱擁する、みるみるうちに男は飲み込まれ、そして見えなくなった。


[三架]「どうする紅葉、アレに短刀でも突き刺すか?」

[紅葉]「物理的に殺せそうではあるが…」


懐から短刀を取り出す。


[紅葉]「やるしかあるまい。」


紅葉も短刀を取り出す。


[三架]「…よし、やたらめったらに引き裂くぞ、あの心臓を殺すんだ。」

[紅葉]「わかった、行くぞ!」


影から飛び出し短刀をグーで持って斬りかかる、

心臓に刃を突き立て、皮を、肉を引き裂く、血が溢れ部屋を満たしていく。

必死でモノを殺していく。

元の姿をとどめないほどぐちゃぐちゃになったところでようやく俺たちは手を止めた。

先程まで聞こえていた心音は既に止まり、深紅の肉の壁は、床は、天井は色を失っていく。


[三架]「はぁ、はぁ、はぁ、こんなもんか?」

[紅葉]「そのようだ、まったくおぞましい場所よ、さっさと出よう。」


急いで部屋から脱出する、その途中駆動していた機械も徐々に動きが緩慢になり、

停止しているものも多くあった。



廃工場か他の脱出は驚くほど何事も無かった、

遮るモノすらなく、余りにもあっさりと。

後ろを振り向けばあの工場が当たり前のように佇んでいる。



[紅葉]「血まみれの服は着替えねばならんなぁ、人殺しと間違われちゃあたまったもんじゃない。」

[三架]「一応着替えを持ってきておいてよかったな。」


現在午前3時23分頃。

紅葉は平静を取り戻したようでいつものように淡々と現状について話している。

深夜の山の森の中で持ってきていた着替え…と言ってもTシャツ一枚だがそれに着替え粛々と下山。



適当な深夜帯に対応しているネカフェを当たりそこに泊まった。

6時間パックで1680円也、ちなみに一部屋に二人で泊まっているためかなり狭い。


[三架]「後は何もなければいいんだが。」

[紅葉]「数珠も聖水も今回は不要だったな。」

[三架]「まさかあんな物理で解決するとは思わないだろ?」

[三架]「それにまだ解決したと決まったわけじゃあない、神隠しが起きなくなるまで油断はできない。」

[紅葉]「まぁ、そうだな、だが…」


紅葉は大きく欠伸をする。


[紅葉]「とりあえずは寝よう、もうへとへとだ、主に精神が。」

[三架]「ん、それもそうだな。」


二人は体が細いので何とか並んで寝っ転がれる、環境は悪いが十分眠れるだろう、うーんゴミ箱が邪魔。

明日の事をぼんやりと考えながら、気がつけば夢の中だった。


☆3日目


午前7時13分頃。

最低の目覚めだった、まさか両隣からほとんど同じタイミングで目覚ましが鳴るとは、

紅葉はぐったりした表情でよだれを垂らしながらぼーっと正面を見つめている。

俺は結構な頭痛がする、うぅん眠らなかった方が良かったかもしれない。

取りあえずもう起きてしまったのでさっさと朝飯を食べる、昨日のこともあって肉料理は避けたかった。

いい感じのカレーがあったのでそれを注文、程よい辛さで目が覚める。

紅葉の頭も回りだしたようでようやくまともな顔になる。

飲み物は俺が麦茶、紅葉はメロンソーダだった、

カレーとは相性が悪いんじゃないか?等と思ったが紅葉は気にせず飲み食いしている。

食べ終わったところで一つ提案をする、


[三架]「あの廃工場を確認しに行こう。」

[紅葉]「マジ?」


顔を洗って心身ともにすっきりしたところでチェックアウト。

現在10時12分頃。



で、結果を言うとそこには何もなかった。

工場があったはずの場所には荒れた平地があるだけで初めから何も無かったかのような姿だった。

あの工場が何だったのか、何の目的でそこに在ったのかは解らない、

だがとにかくそこには何もなかった、ぎちぎちに詰まっていた霊気も、御札も今はピクリとも反応しない。

どうしようもないので下山、とりあえずは今日は帰宅することにした。



駅のホームへ向かう途中ふとレストランで噂話をしていた女が目に入った、

誰かに電話をしているようだ、例の工場と神隠しの噂話のようだった。


☆四日目


結局アレからXX市での神隠し事件は無くなった。

行方不明者は今も消息不明だという。

そんなインターネットの記事を読みながら俺たちは血塗れの短刀を洗っていた。

今回は本当に運が良かった、自分たちには傷一つない。

この案件は解決したし、もう考える必要は無いのだが一つ気がかりなことは、

あの生き物で作られた工場はいったい何を作っていたのだろう?


こちらオカルト封印クラブ

第一話、神隠しと肉工場、終了。

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