第一章:殺意の萌芽

 身長は日向と天寺の中間くらい、百六十センチ前後だろう。


 七見の姿を見送っていたその女性は、可愛らしい笑顔でパッと絵夢に振り返ると小さくお辞儀をしてみせた。


「はじめまして、神川かみかわ深玖みくです。まだまだ頼りないけど、一応レイニーのリーダーをやってます」


 初対面の印象として、人見知りとは無縁の、誰とでもすぐに打ち解けるようなタイプかもしれない。


 そんな感想を抱きつつ、絵夢も会釈を返す。


「はじめまして、僕は雨池 絵夢といいます。まだまだ駆け出しですが一応探偵をやってます。こちらは助手の嶺垣です」


 なんとなく、神川の言葉と同じような自己紹介をしてみる。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る