ヨーロッパの異変
やらかしました。ヨーロッパの異変を投稿せずに話を進めてしまった。やらかしピポー
前回、潤たちは結界域の補強作業を行うためシベリアのウラル連邦管区のクルガン州へきた。そこでヒビがはいった結界域の補強を行うための下準備を進めていた。
「結界は何重もの特殊な結界によって普通のディザードの侵入を防いでいる。だから一番前から順に徐々に最後の超硬い結界へと貼っていかないと行けないんだ。」
「なるほど そのためには薄い普通の結界を前に貼るんですね。」
「うん、万が一ディザードが攻撃しても結界が壊れないように薄く生存圏を覆う形で貼るんだ。結構、きついけど」
「いくら 普通のマギサズの何百万倍の魔法量を持ってる潤さんでもきついでしょう。全生存圏に均等に貼るのは…」
「でもやるしかないからね。結界修復も楽じゃないって」
そういいながらも全生存圏を覆う結界と結界修復を同時にこなす様は常人離れしていた。
「クラスメイトさんが来る前に終わっちゃいますかね?」
「いや 案外深くてクラスメイト全員集まっても2時間はかかると思う。それに嫌な予感がするし」
そう、潤の嫌な予感は的中していた。
ヨーロッパ イタリア北部エトナ山で大規模な噴火が起きたのだ。
旧市街を大量の火砕流が押し押せ大量のディザードがロシア方面に逃げてくる上にアイフェルというドイツとベルギーをまたぐ標高が低い山地でも森林火災が起きてしまい、周りの森林に燃え移っていった。
カトラ山というアイスランドの山が150年に一度の大噴火を遂げ地形が大きく変わってしまう事態へと発展した。
「トパーズ上級元帥 気象変動観測課からとアイランドパトロール自然災害危機管理総監部から通達です。」
「どうした?」
「ヨーロッパ各地で大規模な噴火や森林火災、謎の爆発が観測され、大気が不安定になっているとの事です。また、大量のディザードがこちら側に押し押せて来ており非常に危険な状態のため結界の修復をはやめろとのことです。」
「やはりか!! アルファやベーターが暴れた原因は地殻変動によるエネルギーの変化が原因。ディザードたちもエネルギー変化に伴い凶暴化 火山地帯や標高が低い山地での八つ当たりをしてる。」
「つまり、お腹がすいたから暴れてるということか!」
「まぁ、そうなる。だが核ミサイルを何発も打ち込めば不安定な地殻がどうなるか分からない。エネルギー砲をイタリアの海のところに撃ち込んでそこに集めろ。」
「しかし、上層部が…」
「上層部なんか黙らしておく。すぐに準備をしろ。これは命令だ!!」
「はっ!!」
「いいの?独断でエネルギー砲使用なんて上層部の兵站部長がブチギレるよ。絶対」
「大丈夫だ。あいつは口は挟めんだろう。クビがかかってるからな。」
「どういうことだ?」
「兵站部の不明瞭な予算が多くて法務部や直々のボスである兵站局から目をつけられているから僕に文句をいえば確実にクビが飛ぶだろうし法務部査察室の調査が入るから証拠の隠蔽や隠滅に大慌てだろうしな。」
「大丈夫なのか?」
「大丈夫 大丈夫 オロチがあいつの動向を見張ってるし変な動きでもすれば査察に捕まえてもらうように指示はしてある。」
「変な動きって?」
「さぁ? 本人に聞いてみれはもうすぐ来るはず」
潤の予想通り、兵站部部長であり兵站管理委員会代表理事を務める矢田智晴中将が現れた。
「コラァァァ 誰の許可なしに… エネルギー…」
顔がどんどん青ざめてゆく。そらそうだろう、アイランドパトロール本部最高幹部同等のである潤や現地最高責任者のシベリア支部支部長、シベリア支部法務課課長など幹部勢揃いな上にもう既に発射準備が完了しているエネルギー砲が…
「それで誰の許可なしになんだって? 」
「あの…いやー… 」
威勢がなくなりしゅんとなる。
「発射準備が完了している砲から発射していきます。イタリア沿岸部に被害が出るでしょうが… アメリカ亡命政府の極秘施設は大丈夫でしょう。」
「えっ!? なぜそれを…」
小声で言ったが潤は聞き逃さなかった。
「やはりか。あの辺にアメリカ亡命政府の極秘施設を作るためにヨーロッパでチェチェン分離独立派系のカフカーシアン・フロントを支援する代わりにヨーロッパ各地で暴れさせイタリア沿岸部に極秘施設を作るために時間稼ぎをしていたが暴れさせ過ぎたこともあってアルファとベーターが出現したという感じだろう。」
「なんでイタリアに?」
「イタリアは比較的ディザードが少なく地形的大きなディザードは入れない。その点をついたのだろう。」
「考えましたね。」
「逆に言えば国家共同亡命政府条約違反になりますね。」
「そうなるね。だから八名島で連続傷害事件を起こしたんでしょ? 矢田」
「なんの事か… 俺には兵站部部長という職務があるしそんなこと余裕ないですよ。それに俺が犯行した証拠なんて…」
矢田のポケットから小さなヘビが現れ徐々に大きな蛇になった。
「久しぶりね。潤ちゃん」
「久しぶり 急なお願いありがとうね。聞いてくれて」
「大丈夫。私、暇だったからそいつが連続傷害事件の犯人で間違えないわよ。そいつの部屋から返り血が着いた棒状のものと反撃された時に手に大きな切り傷を負ってたから」
「クソ!! ここで捕まる訳には行かねぇんだよ。」
偶然が必然かクラスメイトたちがぞろぞろと現れ、ちょうど近くに通り掛かった堂林を人質にとった。
「キャー」
首元に刃物を突きつけて
「少しでも妙なことしてみろ。こいつを殺す!!」
そう言った瞬間、矢田は吹き飛ばされ堂林は無事だった。
「女の子に刃物を突きつけるとはいい度胸してんな。お前?」
堂林を助けたのはケツァルコアトル アステカ神話の神で文化・農耕の神様である。
「相変わらず豪快な蹴りだね。」
「女の子を傷つけるような輩は許さねぇからな。まぁ、死んでは無いはずだから」
「大丈夫だった?」
手を貸す潤とケツァルコアトル 両方の手を取り立ち上がった堂林は医務室へと運ばれた。
「んで? この砲台はなんだい?何をおっぱじめようとしてるわけさ」
「みんなよく聞いて 今からこのエネルギー砲10門でイタリア沿岸部に砲撃 ディザード出来るだけ海側に寄せつつ僕と神様、朱音、梓、エレナ、ラレリーナの何名かで結界を修復する。その間、クラスメイトとアイランドパトロール本部の皆さんは護衛をお願いするよ。」
「今回で蹴りをつけたい所だよ。じゃあ、よろしくね。」
「りょうかい!!」
次回、ヨーロッパの異変二とアルファとの激突
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