サタナエル・サガ
Yuki
設定資料
※本文でも記述している内容になります。読み飛ばしていただいても大丈夫です。
【地理 (総説)】
オファ二ム:
我々の地球よりもやや小さい規模をもつ世界。
大海に浮かぶ3つの大陸と無数の島からなり、文明レベルは中世15世紀程度、モラルは古代ローマ~中世のものまで国によって様々。
魔導などの超常的力が使われ、地球には存在しない多数の生物が居る。
ハルメニア大陸:
オファニム3大陸のひとつ。物語の舞台。
人口3000万人。
面積はオーストラリア大陸と同等。
レムゴール大陸:
オファニム3大陸のひとつ。
多種多様な人種や怪物が棲み、様々な文明があると云われるが詳細は分かっていない。
過去数百年の間に渡航した人間は、ほぼ例外なくまともな記憶を失っていると云われる。
イスケルパ大陸:
オファニム3大陸のひとつ。
地球で云う東洋の要素を持つ文化がある。過去
3大陸の間に横たわる広大な大海。
太平洋と同等の面積を持ち、深海部にはサーペントやクラーケンなどの超巨大生物が存在すると云われる。これらの障害によって大陸間の航路・交流は未だ成立しておらず、わずか数年に一度の奇跡的渡航例があるのみである。
【地理 (国家)】
エストガレス王国:
大陸の肥沃な中心地、中原の覇権をノスティラス皇国と争う、大陸一の規模を誇る大国。
ダリム、カンヌドーリア、エグゼビアの3公国を衛星国に持つ。
国王はアルテマス・エストガレスⅡ世。大陸最長の歴史をも誇る。
500年前、デミトリウス帝国の一諸侯であったマーカス・エストガレスが、暴政に反旗を翻し打倒に成功、興国に至る。
国王を頂点とする中央集権国家。
国風は気位が高く神経質、陰気で打算的だが、極めて文化レベルが高く学問芸術も盛ん。
人口1000万人。 首都は王都ローザンヌ。
ダリム公国:
エストガレス王国第7王女に婿入りしたアルフォンソ・ダリム・エストガレス公爵を国主とする、王国所属、商業中心の衛星国。人口50万人。首都デルエム。公爵自身が王国との交渉により25年前に独立させた超新興国。
公爵の趣味と堕落した国民性により成立した、“コロシアム”での残虐極まる賭博興行を行う。これが図らずも主人公レエテの戦いの始まりの場となった。
カンヌドーリア公国:
約400年前、エストガレス王国地方公爵の領土主張により紛争を経て、衛星国となる事を条件に独立。
芸術を尊ぶ気風で、国民の政治参画意識がきわめて高い。治安の良さも特徴。
国主は、フェルドリック・カンヌドーリア公爵。
人口400万人。首都はアヴァロニア。
エグゼビア公国:
カンヌドーリア公国と同経緯で成立。
国主は、トゥルダーク・エグゼビア公爵。公爵家は歴史的に身分差別にこだわる選民思想主義者で、大陸内で唯一公に奴隷階層を設ける。それら農奴を背景にした農業は盛んだが、支配層による搾取が続く。
人口250万人。首都はスパルスヘイム。
ノスティラス皇国:
中原の覇権をエストガレス王国と争う、大陸第二の規模を誇る大国。
国家で魔導を推奨する魔導大国で、軍にも部隊がある。
皇帝は“紫電帝”ヘンリ=ドルマン・ノスティラスⅠ世。
150年前、エストガレスの北部将軍であったバロム・ノスティラスが野心を持ち、軍属や地方豪族を束ねて勝手に独立を宣言、興国。その経緯ゆえにエストガレスとは未だ国交を樹立していない敵国である。
国土は皇帝直轄領と5の統候領に分割され、5人の統候と彼らに選出される皇帝の共同統治である。
国風は剛毅で寛容、陽気で理想主義。魔導による科学“魔工”が盛んなため、科学レベルと教育水準の高さが特徴。
人口800万人。首都は皇帝直轄領ランダメリア。
ドミナトス=レガーリア連邦王国:
大陸東部の広大な密林地帯を領土とし、北部のドミナトス、南部のレガーリア地域が統一され形成された連邦王国。
国王はソルレオン・インレスピータⅠ世。興国22年の超新興国。
数百の部族が数千年の間争ってきた地域だが、膨大な貴金属鉱脈が発見されたことで、他国の侵略と国内の潰し合いを恐れた英雄ソルレオンが己の部族と親しい部族とで半ば強引に国内を併合した。
未開の蛮族の地であった背景から、極めて好戦的で荒々しい国風が特徴。
人口80万人。首都は超々巨大樹の上に立つ都市、バレンティン。
北ハルメニア自治領:
エストガレス王国支配下の伯爵領。ここ150年ほどはノスティラスの影響で飛び地となっているが、未だエストガレス国王を仰ぐ。
人口は5万人。首都はノーザンファレス。
領主はルシアス・ノーザンファレス伯爵。
大陸唯一のドラゴン生息地で、歴史的に被害を受けつつも共存を続ける。
永世中立国リーランド:
元はエストガレス王国支配下の伯爵領。法王庁に批判的なハーミア教の原理主義、プロスティア派を信ずる土地。それにより10年前、王国の狂信者ルーディ・レイモンド師団長による“リーランドの大虐殺”の災禍にあう。レイモンドは排除されたが、手を差し伸べなかった国際社会への不信感から、王政貴族制を完全に廃止し国際中立を宣言。伯爵の忘れ形見レジーナ・ミルムを「議長」としてトップに戴く。
人口は70万人。首都はラームッド。
ジャヌス自治領:
エストガレス王国支配下の伯爵領。ラルカス湾に浮かぶ孤島ラルカス島を領土とする。
大僧正の地位を設けており、敬虔なハーミア教徒の多い土地柄。
人口は10万人。首都はジャヌス。
領主はジマール・ドラッケン伯爵。
エスカリオテ王国:
古代から独立を保つ土地柄で、300年前成立。しかし200年前、一族の始祖クリシュナル・サタナエル率いる組織の侵攻を受け敗北。サタナエルの隷属国となる。
人口は400万人。首都はヴァーレンハイト。
国王はゲオルゲ・エスカリオテⅦ世。
法王府:
ハーミア教の聖地。1200年前の成立。
総本山である法王庁を要し、各国から保護を受ける存在。
過去のある理由により、大陸で唯一、サタナエルが内部に入り込むことができない場所である。
アトモフィス・クレーター (本拠):
サタナエルの本拠地。太古の昔の隕石衝突によって外部と隔絶、絶壁の山脈と放射能によって外部からの侵入も拒絶する人類未踏とされてきた地。密かに掘られた古代の一本のトンネルのみが通路。内部は独自の進化を遂げた異常植物のジャングルで、危険な巨大生物などの巣窟。
中心には地底数kmの深さに通ずる超巨大穴“
【通貨】
大陸共通でゴールド(G)が使用される。
1Gの貨幣価値は、1米ドルと同等。
【単位】
メートル法、1年/12ヶ月/24時間など、我々の世界と単位を同じくする。
【宗教】
ハーミア教:
唯一神ハーミアを信仰。
総本山である法王府は、エストガレス領内に存在し、保護されている。
大陸国家のほとんどの者が信徒である。
シュメール・マーナ:
神話信仰をベースにした多神教。主神は太陽神ドーラ・ホルス。
彼が戦女神マルゼ・ファロンなどを率い、剛力神ギャバリオン・ガルムなどを擁する暗黒神テオドル・ゴランと戦った神話が言い伝えられている。信仰地であるドミナトス=レガーリアには、彼ら神にまつわる神器としての超常武器が多数祀られている。
カマンダラ教:
現在では信仰の絶えた、旧宗教。多神教。主神はヴァルク・カマンダラ。
信者から膨大な布施を搾取し、エストガレス北部に要塞・宮殿を築いたり、人道に反する人体実験を多数行っていた邪教。その勢力を危険視した当時のローデシア王朝に攻められ滅亡した。
【魔導と法力】
魔導:
所謂「魔法」。ただしこの世界では悪魔などの超常的存在を召喚したり力を借りるのではない。
この世界の人々は大小あれど誰もが内に「魔力」を有しており、これを訓練によって炎や氷など様々な力として現出させる技術が魔導である。
すなわち所謂「超能力」のほうが概念として近い力である。
訓練で「
魔導では、現地球上で解明されている科学+α程度ができるのみである。
空間を超えて移動したり、時を操作する、死者を蘇らせるなどの超常力は使えない。
爆炎魔導、氷結(氷)・氷雪(低温)魔導、雷撃魔導、重力魔導、酸素操作魔導、電磁魔導、原子の結合を操る絶対破壊魔導、身体を自由に変化させる変異魔導などがある。
法力:
唯一神ハーミアへの信仰により浄化された「魔力」を用い、生物の身体、精神を癒やし回復する技術。
見方によっては魔導の一種といえなくもないが、一定の信仰心による精神的作用がなければ使用できないため、魔導とは区別される。
背教行為とされているが、生物への回復力を過剰に高めて肉体を破壊、殺傷に用いる者も存在する。これを血破孔打ちといい、行った者は理由を問わず破門、“背教者”と呼ばれ迫害される。
魔導士、法力使いが一気に成長を遂げる現象。レベルアップ。魔導などは精神の力のため、肉体の力のように都度成長せず、戦いの経験値が蓄積されていく。そしてある大きな精神的出来事を鍵に
魔導生物:
魔導の念を生物の受精卵に込めることで、人間の知能をもつようになったもの。理論上はどのような生物に対しても可能。元の生物より寿命が伸びるほか、ある程度性格などを操作することが可能。魔導を操り、主人には絶対の忠誠を誓う。
主人との主従を超えた愛情と信頼関係をもったものの一部は、“
魔工:
魔導の力を科学的に活かし、工業に発展させたもの。一部地球の19世紀レベルの工業に近い加工技術をも有し、眼鏡や音叉などを製造できる。魔導を込めて可動できる兵器や、精巧に動作する魔導の義肢も作成されている。魔導義肢は最高の技術を有する
【金属】
オリハルコン:
現人類に鍛造が可能なものとしては地上最硬の金属。色は白銀が基本だが、加工によって青み、赤みがかかったものがある。鉱石が貴重で加工技術も高度であることから、高価で流通量は少ない。各国でも身分の高い者や、サタナエルが所有するものがほとんどである。
アダマンタイン:
真の地上最硬金属。はるか古代にあった鉱石も鍛造技術も失われ、現在ではドミナトス=レガーリアの神器に使われているものが全てである。色は赤銅色。オリハルコンですら紙のように切り裂き、ダイヤモンドですら粉々に砕く。
イクスヴァ:
特殊金属。流動性が高く、魔導を吸収して可動・伸長・膨張する特性をもつ。その特殊性から、魔工によく使われ、魔導義肢などは筋肉の役目を果たす部品としてこれを使用している。
結晶手:
サタナエル一族が両手に自由に発現できる能力。金属でも鉱物でもないが、発現時は同様の性質をもつ。術者の手の平均2倍の長さにまでなる刃物で、黒曜石に似た鉱物状。個人の能力や体調によって鉄レベル~アダマンタインに迫る硬度まで大きく変化する。
【サタナエルについて】
数百年に亘り、主に王侯貴族や軍人たちの間で語り継がれてきた伝説の暗殺者集団。
ごく少数の、国王や高位貴族、将軍などの極めて身分の高い存在のみがこれを伝説でないことを知り、実際に依頼と金銭授受、利益供与を行っている。
サタナエル自体も依頼にかかわらず独自の理論で動き、世に混乱をもたらす人物の暗殺や、時には戦争そのものへの介入も行う。
これら絶大な影響力を行使することで、成立以来200年、大陸の実質的な支配者として君臨してきた。
彼らは市井に紛れ、身内の他にその身分を明かすことは決してない。
また本拠は、大陸最果ての地、アトモフィス・クレーター内に有る。
一族:
サタナエルの力の象徴である、極めて特殊な遺伝子を持つ血族。
父親は一族の“魔人”または“屍鬼”。母親はギルド等から選ばれた通常人(“生母”と呼ばれる)。ただし絶対の遺伝的優性により、必ず父方の一族の血を受け継ぐ。
身体的特徴として、
・白銀の毛髪、体毛
・褐色の肌
・両の手を、極めて硬質な黒い結晶状の“結晶手”にでき、これを刃として武器にする
・常人の数倍の筋力、跳躍力、瞬発力、持久力
・法力をも超える、自己再生力。瀕死の重傷も、1時間経てば再生する
・異常な生命力。完全に殺すには、頚椎(生命の司令塔)か心臓(生命の核(コア))を破壊しつくすしかない。それ以外は脳を吹き飛ばされようと、身体を真二つ、バラバラにされようと不死身
・上記生命力の引き換えとして、寿命は20~30年と短い
その総数(個体数)は七長老の管理のもと、男子50、女子200ほどになるよう調整されている。
男子と女子は厳密に分けられ、男子は王道英才教育、女子はひたすら彼らを育てるための贄として扱われる。
男子は教育後、能力によって上位者“幽鬼”と下位者“屍鬼”に分別。“幽鬼”は特殊な去勢を施され、外界で暗殺者として活躍。“屍鬼”は種の保有のための家畜となり、本拠から出ることはできない。“魔人”は、その嫡子か、“屍鬼”の中から一族中最強の実力と、最高の頭脳を持つものが選ばれる。
女子は、施設に隔離されてサバイバルの教育を受け、10歳になると追放を受けジャングルに放逐される。怪物との生存競争を生き抜くと、その力と再生力を狙いに、“幽鬼”やギルド員の訓練相手とされる。訓練に臨む男は、一族女子との性交は禁止。行った場合は必ず相手を殺すことと定められている。女子は歴史上、始祖クリシュナルと主人公レエテ以外に本拠の外に出た者はいない。
ギルド:
外界から何らかの手段で入門を望むか、サタナエルの方から引き入れた通常の人間たち。殺人狂の凶悪犯罪者であったり、身寄りのなくなった極貧層などが主な構成者。人智を超える鍛錬により超人的力を身に付けた暗殺者で構成される。
その得意とする戦法により、6つのギルドに分けられ、暗殺者たちはこのいずれかに所属する。
将鬼長→将鬼→統括副将→副将→兵員→訓練生の順に序列がある。
規律は厳しく、重要任務失敗や敗北には、将鬼の裁定によって死罪など厳罰がくだされる。
総人数は300人前後。
七長老:
ギルドが実働部隊であるのに対し、思想・方針を司る裁定者。“魔人”に並ぶ絶対権力を有する。ギルド“将鬼”を引退するなどし選ばれた概ね60歳以上の老人が就く。
ギルドとの折り合いは常に悪い。
本名は捨て、“
メフィストフェレス:
サタナエルの重要な資金源である、合成麻薬。小瓶に入った青い液体で、経口摂取すると、この世のものと思えぬ異常快楽をもたらす。禁断症状は激烈で、狂気に陥ったり心臓のショックにより即死することも多い。
本拠内で栽培される触麻と、サタナエル一族の血液を反応・培養させて生成する。一族でも適性があり、“魔人”ヴェルの血液は史上最高の純度を誇ると云われている。
【戦法と相性について】
物理攻撃には種別があり、さらにこれと魔導、法力が絡み合うことで各々に絶対ではないが一定の「相性」が存在する。
サタナエルは世界のこの法則に従いギルドを区分けしている。
以下の6種+1種。
<
一般人の戦法としては、最もポピュラーな種別。片手剣のほか、両手持ちロングソード、二刀流、槍や
リーチのある斬撃・刺突。得意な相性は
<
6種の中では最も癖のある戦法。ダガー、ジャマダハル、ジャックナイフ、手甲剣、マインゴーシュ、グラディウスなどが得物。
最大の特徴は、
得意な相性は
<|斧槌《ハンマフェル)>
最もパワー型といえる戦法。戦斧、戦鎚、ナックルダスター、メイス、フレイル、モーニングスターなどが含まれる。
防御の通用しにくい重量物を利用した強撃。得意な相性は
<
遠距離型物理攻撃。弓、クロスボウ、ブーメラン、チャクラム、吹き矢などが含まれる。
サタナエルにとっては、組織の本分である暗殺に最も向いた戦法として重宝される。その性格上防御に向き、城塞に配備されることも多い。
得意な相性は
<
魔導士の戦法。各属性魔導を駆使して闘う。ニ属性以上を同時に用いる者、遠距離に向くもの近距離を得意とするもの、千差万別。
得意な相性は
<
法力使いの戦法。戦いに用いる性格上、正しく教えに殉ずる宗教者ではなく、そこから外れた“背教者”しか使用者になりえない。
血破孔打ちなどによって強化した肉体を武器に、敵の血破孔に法力を流し込んで破壊するのが基本戦法。
得意な相性は
<サタナエル一族>
結晶手と不死身の肉体を活かした格闘術が武器。通常人にはない武器を持つ特殊性のため、6種の戦法のどれにも当てはまらない。
各人の身体特性や得意不得意はあるが、基本的に6種の戦法どれに対しても柔軟に対応し、特別相性というべきものはない。あえて云えば
【純戦闘種について】
大陸に稀に現れる、先天的に異常な身体能力と成長力を有する人種。女性が多い。
サタナエル一族と変わらない戦闘力を有し、力が強い、スピードが異常など一つの能力に突出する傾向が見られる。また、戦闘経験値を積むほどに異常成長する。
その始祖は、1500年前のカマンダラ教人体実験の結果を引き継いだローデシア王朝が完成させた、究極遺伝子を持つ人間達。ローデシア王朝滅亡とともにその持ち主は散り散りになったが、子孫に能力は引き継がれなかった。しかし突然変異的に、10年に一人ほどの割合でその遺伝子を発現させる者が現れるようになった。
メフィストフェレスに完全な耐性をもち、飲んでも何の異変ももたらさない。代わって通常は不可能な、子供への純戦闘種遺伝子の引き継ぎが可能となる副作用を得られる。
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