目覚めた少年
戦いが繰り広げられる古代の都市、目の前で大勢の人間が虐殺されていく。
空を見上げると、背に翼を生やして舞う者、念力で岩を飛ばす者、様々な力を持った超人が戦いを繰り広げている。
彼らのその姿は服装こそ違うが、まさにバーニそのものであった。
しかし、戦う相手の力は更に強力でバーニ達の力は全く歯が立たない。
バーニ達は次々やられていく。 その敵は、空中から群れになり攻撃を仕掛けてきていた。
その正体は全く解らなかった。
ただ一つ、解るのは戦っている相手は普通の人間ではないということであった。
少年と少女の姿があった。二人は、他の人々とは明らかに違う身なりであった。(この子は・・・・・・!)記憶を手繰るミサキは見覚えのある少女の顔に驚愕した。
少女が服を全て脱ぎ捨て、カプセルの中に入り眠りにつく。
その一連の出来事を確認したあと、少年も同じように服を脱ぎ捨てカプセルの中に身を沈めた。 その様子を不安そうに眺める、体格の良い男性と、悲しい表情を浮かべる女性が見つめていた。
少しの間をおいて、少年は意識を失い長い眠りについた。少年の頬を涙が流れた。
それからどれだけの時が流れたのだろうか、ある地方に発見された古墳の中から、その建築物に不似合いのカプセルが見つかった。
古墳は、長い間、単なる山と認識されていたが、実はそれは巨大な遺跡であった。発見されたカプセルは、ある施設に移設されて研究が続けられた。
カプセルの解析が終わり、その中に人が眠っていることが判明。あらゆる科学と知恵が導入されて、カプセルが開封された。
その中から現れたのは少年の体であった。数日の眠りの後、少年は目を覚ました。見たことの無い景色、人々の中で少年は不安に震える。
そこに、柔らかく暖かい少女の手が差し伸べられる。
少年は迷い無くその手を握り返す。その手の主と海辺を二人で歩く。 唯一、心を許せる存在。
それがこの少女であった。
少女の名前は「直美」 少年には彼女が、女神に等しい存在であった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます