第一回性癖小説選手権講評置き場

ニンフェットの煌めき／のむお

作品名：ニンフェットの煌めき

作者名：のむお

性癖：女の子に生えたヒゲ

作品ＵＲＬ：https://kakuyomu.jp/works/1177354054894921540

　中学校で一番かわいい女の子の真緒ちゃんにうっすらと生えているヒゲのお話。

　主人公の男の子が女の子の口に生えている産毛に近い感じのヒゲを美しいと思っているって内容なんですが、ちょっと美少女に生えたヒゲの良さが分かりにくい感じがしました。

　真緒ちゃんにヒゲが生えていて、それでも真緒ちゃんはかわいいというのは分かるのですが、それがどう美しいのかが『美しいから美しい』という説明しか無い様に読めます。

　例えば少女性の中に感じる男性のアンバランスさが美しいとか、一番かわいい女の子がヒゲの事を指摘されたらショックに思うのを想像すると気持ちが良くなるとか、中学生という性が確立されていないどっちつかずな幼い肉体が美しいとか、そういう説明があると性癖小説として完成されると思います。

　作品名の詩的な部分やさりげなく主人公と真緒ちゃんがいい関係になっている話の流し方は上手いなと思いました。それだけに性癖力が上手く発揮出来ていないのが惜しいです。普通の小説ならば全然ＯＫなんですが、性癖小説としては惜しい。

　性癖力を上げれば性癖書きとして化けるポテンシャルはあると思います。